リアルタイムPCR法によるノロウイルス検出キット、時間短縮タイプ
ノロウイルス検出キットG1/G2
-高速プローブ検出 Quick Step-
TOYOBO
価格表
用途
●ノロウイルス遺伝子の検出
説明
本製品は、糞便検体からノロウイルスgenogroup GI, GII遺伝子をRT-PCR法で検出するキットです。サンプルの熱処理が不要なため、作業途中においてチューブの開閉を行う必要がありません。また、逆転写反応からPCRまでを約50 分で行うことができます。
特長
●熱処理工程が不要
熱処理が不要となり、前処理工程の簡便化、時間短縮が可能となりました。キャップの開け閉めがないため、クロスコンタミのリスクを低減できます。
●RT-PCR・プローブのよる検出が最短 39 分で完了
反応組成の最適化により、RT-PCR の高速化を実現しました。検便検体を前処理後、39 分~1時間程度で反応 ・ 検出が完了します。従来品より前処理時間 ・ 反応時間が短くなり、報告までの時間を短縮することができます。
※反応時間は、 リアルタイム PCR 装置により異なります。 最短 39 分は、 Roche LightCycler 96® の反応時間です。
●試薬調製は室温で可能
前処理、試薬の調製はすべて室温で可能ですので、アイスブロックや氷の準備が不要であり、霜の付着を気にする必要がありません。
●安心。UNG 処理で、キャリーオーバーのリスクを低減
偽陽性の発生原因として、キャリーオーバー汚染があります。本製品は混入した PCR 増幅産物を分解することが可能なUracil-DNA Glycosylase(UNG) を含むため、混入した PCR 増幅産物を分解し偽陽性のリスクを低減できます。
●大量調理施設衛生管理マニュアルに記載のノロウイルス検査法に対応
本製品は、概ね糞便 1g 当たり 105オーダーのノロウイルスを検出することが可能です。
大量調理施設衛生管理マニュアル (平成 9 年 3 月 24 日衛食第 85 号別添 (最終改正 : 平成 29 年 6 月 16 日付け生食発0616 第 1 号)) に記載のノロウイルス検査法に対応しております。
実施例
1.陰性糞便の前処理液にスパイクした合成 RNA の検出
GI または GII RNA を 0 コピーから 6,250 コピーまでスパイクし検出した結果、 50 コピーまですべて検出が可能でした。
<GI RNA> <GII RNA>
*紫色の曲線がGI、オレンジ色がGII、青色はICの増殖を示します。
2.共感染モデルにおけるスパイクした合成 RNA の GI/GII 同時検出
GI、GII RNAのいずれかを1x105コピー、他方を50コピーから1x105 コピーまでスパイクし検出した結果、一方が1x105コピー存在しても他方は50コピーの検出が可能であることを確認しました。
(参考)ノロウイルスの流行株の判定や感染源の特定における弊社キットの活用例 - * - * -
(配列解析用サンプル調製)イノシンを含むプライマーを用いた1-step RT-PCRによるノロウイルス遺伝子の増幅
参考文献
1) K. Terauchi et al., Jpn. J. Food Microbiol., 35(4) : 193-198 (2018)
- 製品内容
前処理液 330μL×1本 反応液 1,100μL ×3本 酵素液 550μL×1本 プライマー液(G1/G2) 550μL×1本 プローブ液(G1/G2) 550μL×1本
- 基本反応条件
前処理 前処理液 3μL
糞便検体懸濁液 1μL Total 4μL
反応液組成 反応液 30μL 酵素液 5μL プライマー液(G1/G2) 5μL プローブ液(G1/G2) 5μL 前処理済懸濁液 4μL Total 49μL
サイクル条件 Roche LightCycler 96® 逆転写反応 42℃ 4min. プレ変性 95℃ 10sec. 変性
会合・伸長98℃
52℃1sec.
10sec.2cycles 変性
会合・伸長95℃
52℃1sec.
10sec.8cycles 変性
会合・伸長95℃
52℃1sec.
10sec.30cycles (検出)
※上記以外のリアルタイムPCR装置でもご使用になれます。
装置により、最適なサイクル条件が異なりますので、詳しくは東洋紡テクニカルラインまでお問い合わせください。
増幅曲線データから陽性または、陰性を判定するソフトウェアをご用意しております。製品ご購入の方に無償でご提供いたします。詳しくは東洋紡テクニカルラインまでお問い合わせください。
- ※ 法規制について
- 毒: 毒物及び劇物取締法[医薬用外毒物]
- 国: 国民保護法[毒素]
- 劇: 毒物及び劇物取締法[医薬用外劇物]
- 組: カルタヘナ法(遺伝子組換え生物等の使用等の規制による
- 危: 消防法[危険物]
- 生物の多様性の確保に関する法律)
- P: PRTR法(化学物質排出把握管理促進法)[届け出義務物質]
- 申: ご購入時に申込書の提出が必要な製品
- 労: 労働安全衛生法[通知または表示義務物質]
- なし: 上記法令や申込書の提出に該当しない製品