リアルタイムPCR用cDNA合成キット
ReverTra Ace® qPCR RT Kit
TOYOBO
価格表
用途
●リアルタイムPCR用のcDNA合成
説明
ReverTra Ace® qPCR RTキット[Code No.FSQ-101]は、高効率逆転写酵素「ReverTra Ace®」を使用しており、反応効率に優れています。また、リアルタイムPCRの反応系への逆転写反応液の持込の影響を最小限に抑えるよう改良されており、最大20%(V/V)を持ち込んだ場合においても優れた増幅直線性を示します。よって、低コピーmRNAの検出に適しています。さらに、キット構成も簡素化されており、より簡便に作業を進めることができます。
特長
●幅広いダイナミックレンジを実現
Oligo dT とRandom Primerの最適な混合比を持つプライマーミックスの採用により、RNAの全領域を均一に、高い効率で逆転写反応を行うことができ、広いダイナミックレンジでの解析が可能となります。
●リアルタイムPCR試薬との高い適合性
リアルタイムPCRの反応系への影響を最小限に抑える組成を採用しており、最大で20%液量の逆転写反応液をPCRに添加した場合でも、高い直線性を示します。発現量が少ないmRNAの高感度検出に適しています。
実施例
1.他社品とのcDNA合成量の比較
HeLa細胞由来のtotal RNA 100ngを鋳型として、各社キットをそれぞれの推奨条件に従って使用し、逆転写反応を行いました。リアルタイムPCRの反応液 (当社 SYBR™ Green Realtime PCR Master Mix [Code No. QPK-201] 使用)に上記逆転写反応液をそれぞれ1%(V/V)で添加し、リアルタイムPCRによるβ-ActinとPolymerase εのcDNA量の定量を行いました。その結果、本キットを用いることで、両ターゲットにおいて最も高い収量が得られていることが示されました。
2. RNase H処理の有無による検出感度比較
ReverTra Ace® qPCR RTキットと、RNase H別添タイプのB社キットを使用し、それぞれ推奨プロトコルに従って逆転写反応を実施しました(B社キットはRNase H処理あり/なしの両方を実施)。実施例1と同様の方法を用いてβ-Actinの増幅を比較した結果、B社キットではRNase H処理をしなかった場合では、検出感度の大幅な低下が認められましたが、ReverTra Ace® qPCR RT Kitによる反応では、追加的なRNase H処理なしでも高い検出感度を示しました。ここには示しませんが、本キットを用いた場合は、RNase H処理した場合も感度は同等でした。
3.鋳型RNA量の添加量に対する合成効率の検討
ReverTra Ace® qPCR RT Kitの10μL反応系に対して、HeLa total RNAを0.5μg – 0.5pgの範囲でそれぞれ添加し、実施例2と同様の方法を用いてcDNA合成量の比較を行いました。その結果、検討を行った全範囲において鋳型RNA量とcDNA収量は高い相関を示し、鋳型RNAの多寡に関わらず安定して高いcDNA合成効率を維持しているが示されました。このことは、ターゲット濃度の異なるサンプル間においても逆転写効率の変化が極めて少ないことを示唆しており、定量結果の誤差を最小限に抑えることができると期待されます。
実施例4 : レア発現遺伝子の検出比較例
参考文献
1)M. Hatta et al., Intl. J. Mol. Med., 9: 147-152(2002)
2)K.Miyazaki et al.,J.Bacteriology.,185:2219-2226(2003)
3)A.Nezu et al.,Biochem.J.,263:59-66(2002)
4)S.Nakashima et al.,J.Biochem.(Tokyo),131:241-246(2002)
5)S.Atsumi et al.,EMBO J.,20:5453-5460(2001)
6)Y.Yabuta et al.,Plant Cell Physiol.,41:666-675(2000)
7)S.Lee et al.,Gene,245:253-266(2000)
- 製品内容
5x RT Buffer
Enzyme Mix
Primer Mix
Nuclease-free Water400μL×1本
100μL×1本
100μL×1本
1,000μL×2本
※10μLで反応を行なった場合、200回用としてご使用になれます。
- 基本反応条件
RNAを65℃で5min.
↓
氷上
滅菌蒸留水 X μL
5x RT Buffer 2 μL
Enzyme Mix 0.5 μL
Primer Mix 0.5 μL
RNA 0.5pg~1μg
Total Volume 10 μL
↓
37℃, 15min.
98℃, 5min.
- ワンポイントアドバイス
● 反応時間延長の効果
tRNAなど、多量のRNAを完全に逆転写する場合には、反応時間を延長することで収量が向上することがありますが、通常は標準推奨条件の37℃15分で十分です。
●使用できる鋳型RNAの種類
Total RNA、mRNA、tRNA、rRNAなど、各種RNAを用いることが可能です。
● RNase H処理は不要
鋳型RNAの残存によってPCRが阻害されることがあるため、一般的には逆転写反応終了後にRNase Hによる鋳型RNAの分解反応を行いますが、本キットでは、弊社が開発した新システムにより鋳型RNAは逆転写反応後に非酵素的に除去されます。逆転写反応後にRNase H処理を行う必要はありません。
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- ※ 法規制について
- 毒: 毒物及び劇物取締法[医薬用外毒物]
- 国: 国民保護法[毒素]
- 劇: 毒物及び劇物取締法[医薬用外劇物]
- 組: カルタヘナ法(遺伝子組換え生物等の使用等の規制による
- 危: 消防法[危険物]
- 生物の多様性の確保に関する法律)
- P: PRTR法(化学物質排出把握管理促進法)[届け出義務物質]
- 申: ご購入時に申込書の提出が必要な製品
- 労: 労働安全衛生法[通知または表示義務物質]
- なし: 上記法令や申込書の提出に該当しない製品