高効率逆転写酵素

ReverTra Ace®

TOYOBO

価格表

Code No. 包装 価格(税別) キャンペーン
価格(税別)
保存温度 説明書
仕様書
SDS 法規制
TRT-101 10,000U×1本 ¥19,000 ¥11,400 -20℃ なし
TRT-101X5 (10,000U×1本)×5 ¥76,000 -20℃ なし
TRT-101X10 (10,000U×1本)×10 ¥133,000 -20℃ なし

用途

●1本鎖cDNA合成

説明

RNaseH活性は、cDNA合成において鋳型/プライマーであるDNA-RNAハイブリッドのRNAを分解し、反応効率等の低減の原因となることが知られています。ReverTra Ace®は、M-MLV(Moloney Murine Leukemia Virus) RTase遺伝子のRNaseH活性ドメインに点変異を導入することにより、この活性を低減しています。

また、RNAの高次構造はRTaseの反応の進行を妨げ、cDNAの合成を困難にします。本酵素は、DNA合成ドメインに点変異を導入することで反応効率、及び高温反応性を向上させることで、高温下での反応を可能としています。よって、反応温度を上げることにより鋳型RNAの高次構造を緩和し、RTaseによるcDNA合成反応を促進することができます。

本酵素は、従来のデリーションタイプのM-MLV RTase RNaseH-に比べ約4倍の比活性を持ち、高効率なcDNA合成に適しています。

特長

●伸長性が向上

M-MLV RTaseのRNaseH活性を除去することにより伸長性が格段に向上しています。
 

●反応効率・高温反応性が向上

M-MLV RTaseのDNA合成ドメインの改変、及び反応組成の改良により、高温反応性、及び反応効率が向上しています。
 

●RT-PCRに最適

さまざまな条件で逆転写反応を行うことができ、特にRT-PCRに適しています。

原理

実施例

1.42~60℃におけるcDNA合成反応

poly(A) Tailを持つ9.49、7.46、4.40、2.37、1.35kbのRNA 0.4μgを鋳型に42~60℃の反応温度でoligo(dT)20 25pmolesをプライマーとし、酵素100Uを用いて30min.のcDNA合成反応を行いました。
その結果、ReverTra Ace®では42℃及び50℃で9.49kb、55℃で4.4kb、60℃で2.37kbのcDNAの合成が確認されました。
 

2. cDNA合成効率の比較

in vitroで合成したG3PDHのRNA 102~105copiesを鋳型にG3PDHのReverse Primerを用い、42℃、20min.にてcDNA合成反応を行った後、G3PDHのForward Primerを加え rTaq DNA Polymerase[Code No.TAP-201] でPCRを行いました。
その結果、ReverTra Ace®では102copiesのRNAを用いてcDNA合成を行ったものについても高効率で増幅を行うことができました。
 

実施例3:14kbのcDNA合成反応
実施例4:GC-richターゲットからのcDNA合成
実施例5:反応効率・伸長性能と逆転写反応温度の検討

参考文献

1)K.Miyazaki et al.,J.Bacteriology.,185:2219−2226(2003)
2)A.Nezu et al.,Biochem.J.,263:59−66(2002)
3)S.Nakashima et al.,J.Biochem.(Tokyo),131:241−246(2002)
4)S.Atsumi et al.,EMBO J.,20:5453−5460(2001)
5)Y.Yabuta et al.,Plant Cell Physiol.,41:666−675(2000)
6)S.Lee et al.,Gene,245:253−266(2000)

商品使用文献
1)T. Ikeda et al., Endocrinology 142(4): 1419-1426.(2001)
https://doi.org/10.1210/endo.142.4.8070
2)S. Ohuchi et al., Nucleic AcidsResearch, 30(15): 3473-3480.(2002)
https://doi.org/10.1093/nar/gkf453
3)K. Minami et al., Toxicological Sciences 87(1): 296-305.(2005)
https://doi.org/10.1093/toxsci/kfi235
4)I. Nishimura et al., Endocrinology, 149(2): 774-782.(2008)
https://doi.org/10.1210/en.2007-0759

製品内容
ReverTra Ace®(100U/μL)
5×Buffer* (TRT-1B)
100μL×1本
1mL×1本

*5×Buffer中にdNTPsは含まれていません。


形状:
20mM          Tris-HCl (pH7.5)
100mM         NaCl
0.1mM          EDTA
   1mM           DTT
0.01%           Nonidet® P-40
50%              Glycerol

活性の定義:
Poly(rA):Oligo(dT)20を鋳型/プライマーとして、42℃、10分に1nmoleのdTTPを酸不溶性沈殿物に取り込む酵素量を1Uとします。

純度:
本酵素50Uと0.5μgのMS2 RNAとを、42℃で1時間反応させてもRNAの電気泳動パターンは変化しません。

起源:
E.coli 組換体

基本反応条件

<RT-PCR用 1本鎖cDNA合成>
滅菌蒸留水                 XμL
鋳型RNA
  total RNA            0.5-5μg
  poly(A)+ RNA  50-500ng
Primer
  oligo(dT)          5pmoles
  random          25pmoles
  gene specific   5pmoles
5×Buffer             4μL
10mM dNTPs    2μL(1mM)
ReverTra Ace®(100U/μL) 1μL(100U)
Total Volume   20μL

30℃, 10min*
42℃, 20-60min.
99℃, 5min.

*この反応はRamdom Primerの場合のみ必要。

ワンポイントアドバイス

●反応温度について
本酵素は通常42℃で反応を行います。RNAの高次構造の緩和のために反応温度を上げる際には、プライマーのアニーリング効率に留意する必要があります。Randomプライマーを使用する場合は、25~30℃で10分インキュベートしてから反応を行います。

●mRNAの熱変性について
mRNAの高次構造緩和のため、一旦mRNAを熱変性させてから反応を開始させると効率が上がる場合があります。その際は、熱変性処理後に本酵素を加えます。

FAQはこちら →

English Page

※ 法規制について
毒: 毒物及び劇物取締法[医薬用外毒物]
国: 国民保護法[毒素]
劇: 毒物及び劇物取締法[医薬用外劇物]
組: カルタヘナ法(遺伝子組換え生物等の使用等の規制による
危: 消防法[危険物]
   生物の多様性の確保に関する法律)
P: PRTR法(化学物質排出把握管理促進法)[届け出義務物質]
申: ご購入時に申込書の提出が必要な製品
労: 労働安全衛生法[通知または表示義務物質]
なし: 上記法令や申込書の提出に該当しない製品

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