長鎖・Fast Mode対応 高効率リアルタイムPCR Master Mix
KOD SYBR™ qPCR Mix
TOYOBO
価格表
Code No. | 包装 | 価格(税別) | キャンペーン 価格(税別) | 保存温度 | 説明書 仕様書 |
SDS | 法規制※ | QKD-201 | 1.67mL×3本 (500回用/20μL反応) |
¥35,000 | ¥21,000 | -20℃ | M | S | なし | QKD-201T | 1mL×1本 (100回用/20μL反応) |
¥11,000 | ― | -20℃ | M | S | なし | QKD-201X5 | (1.67mL×3本)×5 (500回用/20μL反応)×5 |
¥161,000 | ¥96,600 | -20℃ | M | S | なし |
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KOD SYBR™ qPCR / RT Set
品名 | Code No. | 包装 | 価格(税別) | キャンペーン 価格(税別) | 保存温度 | 説明書 仕様書 |
SDS | 法規制※ |
KOD SYBR qPCR/RT Set
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QKD201/FSQ101 | QKD-201とFSQ-101のセット | ¥72,400 | ¥43,440 | -20℃ | ― | ― | なし |
KOD SYBR qPCR/RT Set II
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QKD201/FSQ201 | QKD-201とFSQ-201のセット | ¥72,400 | ¥43,440 | -20℃ | ― | ― | なし |
KOD SYBR qPCR/RT Set III
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QKD201/FSQ301 | QKD-201とFSQ-301のセット | ¥74,300 | ¥44,580 | -20℃ | ― | ― | なし |
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用途
●リアルタイムPCR
説明
KOD SYBR™ qPCR Mixは、SYBR™ Green I検出系によるリアルタイムPCR用 2×濃度のマスターミックス試薬です。本試薬は、ROX(別添)とプライマー以外の成分があらかじめ混合されています。そのため、反応液調製を簡便化できるとともに、サンプル間の蛍光強度のばらつきを最小限に抑えられ、再現性の高い結果を得ることができます。
本製品は、3’→5’エキソヌクレアーゼ活性(校正活性)を除去したKOD exo(-) DNA polymeraseと最適化されたバッファー組成を組み合わせることで、KODの優れた合成能やクルード成分の阻害を受けにくいという性質をSYBR™ Green Iを用いるインターカレーションアッセイにおいて最大限に発揮させることを可能としました。
特長
● 増幅困難なターゲットに対応
KOD DNA polymeraseを使用することで、Taq DNA polymeraseを用いる従来品では困難であったGCリッチなターゲット、塩基に偏りがあるような配列やプロモーター近傍の2次構造をとりやすいようなターゲットにおいても、定量的な増幅が認められます。(実施例1)
●長鎖ターゲット(~2kb)に対応
KOD FXやKOD -Plus- シリーズなどの通常のPCR用に設計したプライマーをそのままご使用頂けます。長鎖ターゲットでも増幅できるためプライマーの選択幅を格段に広げることができます。
2kbまでのさまざまなターゲット長を選択できるため、幅広い融解曲線解析が可能です。プライマーダイマーの発生領域(短鎖領域)を外して増幅領域を選べるため、エンドポイントアッセイでの多型解析、マルチプレックスPCR解析などに有利です。(実施例2)
●クルードサンプルを用いる解析が可能
植物ライセート、マウステールアルカリ熱抽出液、血液などのクルードサンプルを用いて直接検出することができます。SYBR™ Greenアッセイを応用することで、煩雑だった多型解析やSNP解析を簡便化することができます。(実施例3, 実施例4, 実施例5 )
●高い特異性
プライマーダイマーなどの非特異反応を抑えることで、低コピー域までの幅広い定量が可能です。また、弊社リアルタイムPCR用cDNA合成キット「ReverTra Ace® qPCR RTシリーズ」を併用することで安定した検出を得ることができます。(実施例6)
●さまざまな機器に対応
ブロックタイプの機器(Fast Modeにも対応)のほか、ガラスキャピラリーを用いる高速サイクラーにも対応しています。また50× ROX reference dyeが別添付されているため、パッシブリファレンスを必要とする機器においても各機器に適したROX濃度でご使用になれます。
【対応可能機器例】
機 器 | ROX 最終濃度 (添加量) |
Applied Biosystems® 7000、7300、7700、7900HT、StepOne™、StepOnePlus™ | 1× (1/50量) |
Applied Biosystems® 7500、7500Fast、 ViiA™、QuantaStudio、 Agilent Technologies Mx3000P、Mx3005P、Mx4000 |
0.1× (1/500量) |
Roche Diagnostics LightCycler® 2.0、LightCycler® Nano、 Bio-Rad MiniOpticon™、 CFX96 Touch™、 BioFlux Line Gene |
不要 |
実施例
1.増幅困難なターゲットの検出
●GCリッチなターゲット
GC含量が70%を超えるターゲットに対し、各リアルタイムPCR試薬による反応性の比較を行いました。鋳型には、弊社の高性能逆転写反応用試薬 ReverTra Ace® qPCR RT Kit [Code No. FSQ-101] により合成したHeLa細胞total RNA由来のcDNAを用い、cDNAの5倍希釈(5段階)について、反応を実施しました。その結果、弊社従来品では、増幅困難であったGC-richなターゲットに対しても、定量的な増幅が認められました。また、反応特異性が高く、プライマーダイマーが生じにくいため、低コピーまでの幅広い定量可能域を得ることができました。
図 GCリッチなターゲットに対するリアルタイムPCR(ABI StepOnePlusTM 使用)
●GC含量に偏りがあるターゲット
ヒトゲノムをテンプレートとして、配列中の赤字で示した部分をPrimer配列として使用し、解析を行いました。
その結果、本品では定量的な増幅が認められ、2次構造をとりやすいターゲットにおいても有効であることが確認できました。
図 GC含量に偏りのあるプロモーター領域に対するリアルタイムPCR(ABI StepOnePlusTM 使用)
2.長鎖ターゲットの検出
●2kbターゲットの解析
KOD FXシリーズやKOD-Plus-シリーズで増幅可能なプライマーを用い、約2kbのターゲットの増幅を実施しました。その結果、Taq DNAポリメラーゼを用いる従来品では増幅困難な約2kbのターゲットでも本品では定量的な増幅が認められました。
図 長鎖ターゲットに対するリアルタイムPCR(ABI StepOnePlusTM使用)
●増幅長が異なるターゲットの解析
ヒトゲノムDNAを鋳型にβ-アクチン遺伝子上の増幅長が異なるターゲットの増幅、及び融解曲線解析を実施しました。その結果、60bp~約1kbまでの増幅産物が得られ、74~87℃の幅広い温度域で今回増幅した増幅産物の識別が可能でした。そのため、増幅長を変え融解温度に差異が生じるようにプライマーを設計することでワンチューブで複数のターゲットの検出が可能となります。この融解曲線の差異はGC含量に左右されますが、増幅産物のTm値を計算することで予測可能です。
図 増幅長が異なるターゲットを用いた解析(ABI7500使用)
3.クルードサンプル(マウステール)の検出
マウステールアルカリ熱抽出液を用いワンチューブでジェノタイピング解析を実施しました。WT特異的増幅産物とknock-in特異的増幅産物の増幅長を変えることで、計算上、増幅産物のTm値に差異が生じるように設計しました。WT特異的プライマーは、CreER knock-inに対しては、増幅長が長いため、伸長時間を30秒と短くすることで増幅できないようにしています。また、ヘテロ検出におけるピーク比のバランスをとるために、WT特異的プライマー:knock-in特異的プライマー=1:3として検出の結果、すべてのタイプで増幅が認められジェノタイピングを実施することができました。
図. 融解曲線解析を用いるワンチューブマウスジェノタイピング(ABI 7500使用)
その他の実施例
<クルードサンプルの解析例>
実施例4: ASP(Allele specific primer)-PCRを用いるSNP(Single nucleotide polymorphism)解析
実施例5: 植物葉からの検出
実施例8: クルードサンプル(菌液)を用いたリアルタイムPCR
実施例9: 生物農薬糸状菌の特異的検出及び定量
<増幅が困難なターゲットの成功例>
実施例6: プライマーダイマーが生じやすいターゲットの検出
実施例7: ゲノムDNA相対定量
実施例10: ChIPターゲットの効果的な増幅
参考文献
- 製品内容
【QKD-201T】 qPCR Mix
50X ROX reference dye1mL×1本
50μL×1本
(50μL反応で40回用、20μL反応で100回用となります)
【QKD-201】 qPCR Mix
50× ROX reference dye1.67mL×3本
250μL×1本
(50μL反応で200回用、20μL反応で500回用となります)
- 基本反応条件
<インターカレーターアッセイ>
滅菌水 XμL
qPCR Mix 10μL
Forward Primer 4pmoles
Reverse Primer 4pmoles
50×ROX referencre dye 0.4/0.04μL*
DNAサンプル YμL
Total Volume 20μL
*50× ROX reference dyeは、Applied Biosystems社製機器など、ウェル間の蛍光強度および分注誤差補正のためにパッシブリファレンスを用いる機器での反応の際に添加してください。また、補正を行わない機器では添加する必要はありません。→各機種におけるROX添加量をご参照ください。
Cycle
98℃, 120sec.
↓
98℃, 10sec.
60℃*1, 10sec.
68℃, 30sec./500bp 40 cycles
*1 アニーリング温度は、プライマーの50~68℃の範囲に設定してください。
※伸長時間は、標的配列が500bp以下の場合は30秒で十分に反応が進行しますが、一部の機器では、安定した蛍光測定に30秒より長い時間を必要とする場合があります。増幅曲線のがたつきや、ウェル間の変動が大きい場合には、長めの時間(45~60秒)を設定してください。
- ワンポイントアドバイス
●保存について
凍結融解の繰り返しは、10回程度では品質に影響がないことが確認されています。
融解後、3 ヶ月以内を目安に、2~8°C で冷蔵保存することができます。
長期間使用しない場合、-20°Cで再度凍結保存してください。
SYBR™ Green Iの蛍光減衰を防ぐため、保存の際は遮光してください。
●逆転写反応溶液の持込について
一般的な逆転写反応用試薬などを用いて合成したcDNA液を、精製せずに滅菌水などで適宜希釈して、そのままリアルタイムPCR反応液に添加してご使用いただくことができます。
添加量は反応液量の10%を上限の目安としてください。ReverTra Ace® qPCR RT Kit [Code No. FSQ-101]、ReverTra Ace® qPCR RT Master Mix [Code No. FSQ-201]、ReverTra Ace® qPCR RT Master Mix with gDNA Remover [Code No. FSQ-301]を用いる場合は、反応溶液を20%まで持ち込みことが可能です。
※プライマーのTm値の計算は、最近接塩基対法(Nearest Neighbor method)を用いております。プライマーのTm値計算表(EXCEL)は、こちらからダウンロードいただけます。イノシンを含むプライマーのTm値はこの方法では計算できません。
FAQはこちら →
トラブルシューティングは
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- ※ 法規制について
- 毒: 毒物及び劇物取締法[医薬用外毒物]
- 国: 国民保護法[毒素]
- 劇: 毒物及び劇物取締法[医薬用外劇物]
- 組: カルタヘナ法(遺伝子組換え生物等の使用等の規制による
- 危: 消防法[危険物]
- 生物の多様性の確保に関する法律)
- P: PRTR法(化学物質排出把握管理促進法)[届け出義務物質]
- 申: ご購入時に申込書の提出が必要な製品
- 労: 労働安全衛生法[通知または表示義務物質]
- なし: 上記法令や申込書の提出に該当しない製品