リアルタイムPCR用cDNA 合成試薬完全プレミックスタイプ

ReverTra Ace® qPCR RT Master Mix
シリーズ

TOYOBO

価格表

ReverTra Ace® qPCR RT Master Mix

Code No. 包装 価格(税別) 保存温度 説明書
仕様書
SDS 法規制
FSQ-201 200回用
(10μL反応)
¥38,000 -20℃ なし

ReverTra Ace® qPCR RT Master Mix with gDNA Remover

Code No. 包装 価格(税別) 保存温度 説明書
仕様書
SDS 法規制
FSQ-301 200回用
(10μL反応)
¥40,000 -20℃ なし

用途

●リアルタイムPCR用のcDNA合成

説明

ReverTra Ace® qPCR RT Master Mix シリーズは、高効率逆転写酵素「ReverTra Ace®」を用いて開発された、リアルタイムPCR用の逆転写反応キットです。逆転写反応に必要な成分を全て含んだ5x濃度の完全プレミックス試薬であり、鋳型RNAと水を添加するだけで、迅速に反応を開始することができます。
ReverTra Ace® qPCR RT Master Mix with gDNA Remover は、さらに強力なDNA分解活性を有するgDNA Removerを付属しており、逆転写反応前に鋳型RNAを処理することによって、ゲノムDNAフリーのcDNAを簡便に合成することができます。検出するターゲットに偽遺伝子が存在する場合や、イントロンをまたぐ位置にプライマーを設定できない場合など、鋳型RNAにコンタミするゲノムDNAの残存が問題となるリアルタイムPCR実験に最適です。

特長

リアルタイムPCR試薬との高い適合性
リアルタイムPCRの反応系への影響を最小限に抑える組成を採用しており、最大で20%液量の逆転写反応液をPCRに添加した場合でも、高い直線性を示します。発現量が少ないmRNAの高感度検出にも最適です。

簡便、迅速にゲノムDNAを除去
ゲノムDNA除去試薬と逆転写反応試薬を順次添加するだけの約20分の操作で、ゲノムDNAフリーのcDNAの合成が可能です。

完全プレミックス試薬
-20℃においても凍結しない完全プレミックスタイプの試薬です。鋳型RNAと水を加えるだけの操作で、簡便に再現性良くcDNAを合成することができます。

逆転写反応(-)コントロールの調製が容易
プレミックスタイプのno-RT Controlが付属していますので、逆転写反応(-)のコントロールも容易に調製することができます。

幅広いダイナミックレンジを実現
Oligo dT とRandom Primerの最適な混合比を持つプライマーミックスの採用により、RNAの全領域を均一に、高い効率で逆転写反応を行うことができ、広いダイナミックレンジでの解析が可能となります。

実施例

1. gDNA RemoverによるゲノムDNA除去効果の確認

gDNA RemoverによるゲノムDNAの除去効果を確認するため、下記の条件にて逆転写反応を行い、続いてβ-Actin遺伝子をターゲットにリアルタイムPCRを行いました。その結果、gDNA Remover処理(+)、逆転写酵素[RTase](-)<下記③>の条件では増幅が見られないことから、確実にゲノムDNAが除去されていることが示されました。



 ●cDNA合成
試薬 : ReverTra Ace® qPCR RT Master Mix with gDNA Remover[Code No.FSQ-301] 
鋳型 : 自家調製したHeLa total RNA 0.5μg /10μL反応系
条件 : gDNA Remover添加(+)、あるいは無添加(-)の4×DN Master Mixを用いてgDNA除去反応を行った後、それぞれをさらに、5×RT Master Mix IIあるいは5×RT Master Mix II no-RT Controlを用いて逆転写反応を実施。

●リアルタイムPCR
試薬 : THUNDERBIRD® SYBR™ qPCR Mix [Code No.QPS-201]
鋳型 : 上記cDNA2μL/20μL反応系(持込量10%)   Target : ACTB(188bp)
測定 : Applied Biosystems® 7900HT

2.他社品とのゲノムDNA除去能の比較

HeLa total RNAに大過剰のヒトゲノムDNAを添加したモデル実験にて、同タイプの他社キットとのゲノムDNA除去能の比較を行いました。その結果、ReverTra Ace® qPCR RT Master Mix with gDNA Removerが最もゲノムDNA除去能に優れていることが示されました。


●cDNA合成
試薬 : ReverTra Ace® qPCR RT Master Mix with gDNA Remover[Code No.FSQ-301] および同タイプの
   他社キット2種
鋳型 : HeLa total RNA(0, 1pg, 10pg, 100pg, 1ng, 10ng, 100ng, 1μg)+ ヒトgDNA 100ng/20uL反応系
条件 : 各社キットの推奨条件に従って実施

●リアルタイムPCR
試薬 : THUNDERBIRD® SYBR™ qPCR Mix [Code No.QPS-201]
鋳型 : 上記cDNA 2μL/20μL反応系(持込量10%)  Target : ACTB(188bp)
測定 : Applied Biosystems® 7900HT

実施例3:他社プレミックス試薬との逆転写反応効率(cDNA合成量)の比較
実施例4:鋳型RNA量に対する反応効率の検討
実施例5:cDNA特異的検出例 -夾雑ゲノムDNA除去性能の確認-

参考文献

1)K.Miyazaki et al.,J.Bacteriology.,185:2219−2226(2003)
2)A.Nezu et al.,Biochem.J.,263:59−66(2002)
3)S.Nakashima et al.,J.Biochem.(Tokyo),131:241−246(2002)
4)S.Atsumi et al.,EMBO J.,20:5453−5460(2001)
5)Y.Yabuta et al.,Plant Cell Physiol.,41:666−675(2000)
6)S.Lee et al.,Gene,245:253−266(2000)

<製品使用文献>
Takai J. et al., iScience 24, August 20,102836 (2021)
https://doi.org/10.1016/j.isci.2021.102836

cDNA合成キット選択ガイド

製品内容
【FSQ-201】  
5x RT Master Mix 400μL×1本
5x RT Master Mix no-RT Control 40μL×1本
Nuclease-free Water 1,000μL×2本
【FSQ-301】  
gDNA Remover 10μL×1本
4x DN Master Mix 440μL×1本
5x RT Master Mix II 400μL×1本
5x RT Master Mix II no-RT Control
[FSQ-30INC] 40μL×1本
Nuclease-free Water 1,000μL×2本

※10μLで反応を行なった場合、200回用としてご使用になれます。

注意事項

FSQ-201とFSQ-301に含まれる、5x RT Master Mix と 5x RT Master Mix II、および 5x RT Master Mix no-RT Control と 5x RT Master MixII no-RT Control は、それぞれ組成が異なりますので、必ず、本キット付属のパーツをご使用ください。

基本反応条件

【FSQ-201】
(RNAの変性)
RNAを65℃で5min.
    ↓
氷上

(cDNA合成)
Nuclease-free Water    XμL
5x RT Master Mix    2μL
RNA template         1pg~1μg
Total volume      10μL
    ↓
37℃,  15min.
50℃,  5min.(オプション)*
98℃,  5min.
4℃,   hold.

* ReverTra Ace®は、高温反応性に優れるように改良されています。本工程を入れることにより 逆転写効率が向上する場合があります。

【FSQ-301】
(RNAの変性)
RNAを65℃で5min.
    ↓
氷上

(gDNA除去反応(DNase反応))
Nuclease-free Water          XμL
4x DN Master Mix
(gDNA Remover 添加済み)  2μL
RNA template          0.5pg~0.5μg
Total volume                    8μL
    ↓
37℃, 5min.
(4℃)

(cDNA合成)
上記反応液               8μL
5x RT Master Mix II  2μL
Total volume          10μL
    ↓ 
37℃, 15min.
98℃,  5min.
  4℃,  hold.

ワンポイントアドバイス

● 反応時間延長の効果
tRNAなど、多量のRNAを完全に逆転写する場合には、反応時間を延長することで収量が向上することがありますが、通常は標準推奨条件の37℃15分で十分です。

●使用できる鋳型RNAの種類
Total RNA、mRNA、tRNA、rRNAなど、各種RNAを用いることが可能です。

● RNase H処理は不要
鋳型RNAの残存によってPCRが阻害されることがあるため、一般的には逆転写反応終了後にRNase Hによる鋳型RNAの分解反応を行いますが、本キットでは、弊社が開発した新システムにより鋳型RNAは逆転写反応後に非酵素的に除去されます。逆転写反応後にRNase H処理を行う必要はありません。

FAQはこちら →

   トラブルシューティングは
こちら

English Page


※ 法規制について
毒: 毒物及び劇物取締法[医薬用外毒物]
国: 国民保護法[毒素]
劇: 毒物及び劇物取締法[医薬用外劇物]
組: カルタヘナ法(遺伝子組換え生物等の使用等の規制による
危: 消防法[危険物]
   生物の多様性の確保に関する法律)
P: PRTR法(化学物質排出把握管理促進法)[届け出義務物質]
申: ご購入時に申込書の提出が必要な製品
労: 労働安全衛生法[通知または表示義務物質]
なし: 上記法令や申込書の提出に該当しない製品

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