高効率植物ゲノムDNA抽出キット

MagExtractor™ –Plant Genome-

TOYOBO

価格表

Code No. 包装 価格(税別) 保存温度 説明書
仕様書
SDS 法規制
NPK-501 100回用 ¥28,000 4℃、室温 なし

用途

●植物培養細胞、植物組織からのゲノムDNA抽出
 

説明

葉・種子等の植物組織や植物培養細胞などから高純度のゲノムDNAを抽出するためのキットです。回収したDNAは、PCRなどの酵素反応に直接使用できます。
本キットは、磁性シリカビーズに破砕溶液中のDNAを吸着させて回収する方法を原理としており、エタノール沈殿操作が不要です。また、高速遠心機による遠心分離操作を最小限にしているため、簡便に抽出することができます。本キットは、磁性ビーズ分離用スタンドを用いて使用できます。

特長

●高効率

葉・種子等の組織や培養細胞などの植物試料から、高効率でゲノムDNAを抽出することができます。他社キットに比べ少量のサンプルからでも抽出可能です。
 

●簡便・短時間

磁性シリカビーズへのDNAの吸着を基本原理としており、簡便に短時間でDNAを抽出可能です。
 

●高純度のDNA精製が可能

抽出されたDNAは、RNAやタンパク質、多糖等の不純物をほとんど含まず、PCRなどの酵素反応に直接使用することができます。
 

原理

実施例

1.収量と純度の検討

本キットを用いて、タバコの葉5、10、30mgからゲノムDNAの抽出を行いました。1/20量を電気泳動し他社マニュアルキットとの収量の比較を行った結果、他社キットと同等以上の収量が得られ、またRNAをほとんど含まない純度の高いDNAを抽出できることが分かりました。

 

2.抽出DNAのPCR例

本キットを用いてタバコの葉から抽出したゲノムDNAを鋳型として、さまざまなターゲットのPCR増幅を行いました。増幅には、鋳型としてゲノムDNA を100ng用い、PCR酵素としてKOD Dash®を使用しました。結果より、本キットで抽出したDNAは、葉緑体ゲノム、核ゲノムのいずれもターゲットとしてPCRが可能であり、長距離 PCRも十分可能であることが分かりました。
 

参考文献

1)B. Vogelstein and D. Gillespie, Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 76:615-619(1979)
2)R. Boom et al., J. Clin. Microbiol., 28: 495-503(1990)
 

製品内容
溶解液* 40mL×1本
吸着液 90mL×1本
洗浄液 200mL×1本
磁性ビーズ 6mL×1本


*溶解液は析出物が見られる場合があります。50℃で完全に溶解させてから室
温で保存してください。

*キットの他に以下の試薬が必要です。
滅菌水
エタノール
クロロホルム
イソアミルアルコール
TE バッファー(pH8.0)

*試薬は、使用前に必ず室温に戻してください。

注意事項

吸着液と洗浄液には、高濃度のタンパク質変性剤(グアニジン塩酸塩)が含まれていますので、取扱いには十分注意し、手袋を着用するなどの予防措置を講じてください。万一、試薬が手などの皮膚に付着した場合には、十分に水洗を行い、また、目に入った場合には、水洗を行った後に医師の手当を受けてください。
また、10%を超える高濃度の次亜塩素酸ナトリウム溶液などの酸化作用のある物質と混合した場合、有毒ガスが発生する可能性がありますので、混合しないでください。

基本反応条件

本キットは、以下のステップによって高純度のゲノムDNA抽出を行います。

1) サンプルにカオトロピック剤を含む溶解・吸着液を添加し、サンプル中の植物細胞、組織を溶解します。

2) 磁性シリカビーズを添加、混合することにより、サンプル中のDNAをシリカ表面へ吸着させます。

3) 2種類の洗浄液を使用してビーズを洗浄し、不要なタンパク質、RNA、塩などを除去します。

4) 滅菌水又は低塩濃度のバッファーなどを使用して、ビーズからDNAを溶出し、回収します。

備考

MagExtractor™ シリーズの各キットに含まれる磁性ビーズは、それぞれ組成が異なるので、他のキットの磁性ビーズを流用することはできません。

ワンポイントアドバイス

●磁性ビーズの分離について
本キットをマニュアルで使用する場合、磁気ビーズ分離用スタンド「Magical Trapper®」を用いると簡便です。磁気ビーズ分離用スタンドの代わりに簡易卓上遠心機によっても分離を行うことが可能です。

●PCRへのサンプルの持ち込み量
回収されたゲノムDNA溶液には、若干のエタノールが含まれるため、PCRのサンプルとしては、反応液の1/5以下で使用することをお勧めします。エタノールを蒸発させるには、回収液を75℃で5分間加熱します。

●抽出に使用するサンプル量
過剰なサンプル量は収率の低下を招きます。適正なサンプル量で使用することをお勧めいたします。

FAQはこちら → 

   トラブルシューティングは
こちら

English Page

※ 法規制について
毒: 毒物及び劇物取締法[医薬用外毒物]
国: 国民保護法[毒素]
劇: 毒物及び劇物取締法[医薬用外劇物]
組: カルタヘナ法(遺伝子組換え生物等の使用等の規制による
危: 消防法[危険物]
   生物の多様性の確保に関する法律)
P: PRTR法(化学物質排出把握管理促進法)[届け出義務物質]
申: ご購入時に申込書の提出が必要な製品
労: 労働安全衛生法[通知または表示義務物質]
なし: 上記法令や申込書の提出に該当しない製品

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