高効率大腸菌コンピテントセル

Competent high

TOYOBO

価格表

品名 Code No. 包装 価格(税別) 保存温度 説明書
仕様書
SDS 法規制
Competent high JM109
DNA-900F 0.1mL×10本 ¥16,000 液体窒素 なし
Competent high DH5
DNA-901F 0.1mL×10本 ¥16,000 液体窒素 なし
Competent high DH5α
DNA-903F 0.1mL×10本 ¥16,000 液体窒素 なし
Competent high JM109
DNA-900 0.1mL×10本 販売中止 液体窒素 なし
Competent high DH5
DNA-901 0.1mL×10本 販売中止 液体窒素 なし
Competent high DH5α
DNA-903 0.1mL×10本 販売中止 液体窒素 なし

用途

●形質転換


(pBR322系ベクターの宿主として)
pBR322をはじめ、種々のプラスミドの宿主として広く用いることができます。

(青白判定用のベクターの宿主として)
pUC、M13系ベクター、pBluescript®Ⅱなど、lacZαを有しているベクターを用いて形質転換を行うことにより、βガラクトシダーゼの活性回復(α相補性)により、IPTGとX-galを添加した培地で青白判定を行うことができます。挿入断片を含まないプラスミドによる形質転換体は青いコロニーになるのに対し、挿入断片を含むプラスミドによる形質転換体は白いコロニーになるので、目的のコロニーを容易に区別することができます。

(1本鎖DNAの調製)
1本鎖DNAの調製に必要なF'因子を保持します。

(lac、tacプロモーターによるタンパク質発現)
外来遺伝子産物は、宿主の増殖に悪影響を及ぼすおそれがあるため、組換え体が充分に増殖するまでは発現を抑えておき、増殖が進んだ段階で発現させる(IPTGによる誘導)方が良い場合があります。
JM109はlacIq変異のため、lacリプレッサーを過剰発現します。lacリプレッサーはlac,tacプロモーターに負の制御を行い、目的タンパク質の発現を抑えます。目的タンパク質の発現を誘導する際には、IPTGを培地に添加してlacリプレッサーの働きを抑えることにより、目的タンパク質の発現を誘導することができます。

(cDNAライブラリーの構築)
本製品は形質転換効率が高く、cDNAライブラリーの構築に適しています。

説明

独自の製法で調製された高効率な形質転換用の大腸菌コンピテントセルです。JM109、DH5、及びDH5αより選択していただくことが可能です。

組換え実験において、コンピテントセルを用いた大腸菌への遺伝子導入は必須技術であり、安定した高い形質転換効率が要求されます。MandelとHigaらが、塩化カルシウムで大腸菌を処理すると大腸菌の細胞膜の構造が変化し、DNAを簡単に透過し得る状態、すなわちコンピテントな状態にできることを発見して以降現在まで、コンピテントセルの調製法については種々改良がなされてきました。弊社ではその後も改良を重ね、さらに効率に優れるコンピテントセルの調製法を開発しました。

遺伝子型
●JM109
e14-(mcrA-), recA1, supE44, endA1, hsdR17(rk-, mk+), gyrA96, relA1, thi-1, D(lac-proAB), F’ [traD36, proAB, lacIq, lacZDM15]

●DH5
deoR, supE44, hsdR17(rk-, mk+), recA1, endA1, gyrA96, thi-1, relA1, F-, l-

●DH5a
deoR, supE44, hsdR17(rk-, mk+), phoA, recA1, endA1, gyrA96, thi-1, relA1, D(lacZYA-argF)U169, f80dlacZDM15, F-, l-

※JM109、DH5、DH5αは、いずれもdam+です。これらのコンピテントセルを使用した場合、GATC部位のアデニンはメチル化されます。

形質転換効率


  JM109 DH5 DH5α
形質転換効率  ≥1×108 ≥3×108 ≥3×108

特長

●すぐに形質転換

SOC培地が添付されており、すぐに形質転換が可能です。

参考文献

1)M. Mandel and Higa, A., J. Mol.Biol., 53: 159-162(1970)
2)M. Dagert and S. D. Ehrlich,Gene, 6: 23-28(1974)
3)S. R. Kushner, in Genetic Engineering(H. W. Boyer, and S. Nicosia, Eds.),17-23, Elsevier/North Holland, Amsterdam(1978)
4)D. Hanahan, J. Mol. Biol., 166:557-580(1983)
5)H. Inoue, H. Nojima and H.Okayama, Gene, 96: 23-28(1990)

製品使用文献
1)T. Igarashi et al, ASBMB, 271(47): 29521-29524(. 1996)
2)K. Ohsawa et al., AnalyticalSciences,. 24(1): 167-172.(2008)
 

製品内容

Competent Cell*        0.1mL×10本
SOC培地**                   1mL×10本
※Positive Control Plasmid は含まれておりません。 

*各コンピテントによってチューブキャップの色を変えています。
赤・・・JM109
黄・・・DH5
緑・・・DH5α

**Mg,Glucoseを含有します。
 

純度
形質転換していない本品を、アンピシリン含有LBプレートに播種しても、コロニーは出現しません。

注意事項

エレクトロポレーションには使用できません。

基本反応条件

本品(0.1mL)を融解して、Falcon チューブ(2059)に移します。

add:
DNA 1pg-10ng

氷中、30min.
42℃、30sec.
氷中、2min.

add:
SOC培地 900μl
37℃、1hr.振とう培養

プレートに適量を播種
37℃、終夜培養
 

備考

〈実験時の菌数の目安〉
10D660=1×109cells/mL

ワンポイントアドバイス

●形質転換に使用するプラスミドの容量について
コンピテントセル容量の25%以上のDNA溶液を添加すると、効率が半減します。また、ライゲーション反応後の溶液をそのまま形質転換に用いる場合は、コンピテントセルの液量の10%(v/v)以下で行ってください。

●形質転換に使用するプラスミドのサイズについて
プラスミドの大きさが7.5kbを越えると、サイズが大きくなるにしたがって効率は低下します。pBR322(4361bp)の形質転換効率に対して、10kbでは約50%、15kbでは約20%に低下します。また、プラスミドのサイズが10kb以上の場合、形質転換できても、大腸菌での複製中に欠失が起こる場合があります。

●形質転換に使用するプラスミド量について
形質転換に使用するプラスミドの量は、0.1pg~10ngの範囲をお薦めします。10ng以上では、形質転換効率は低下します。

●形質転換に使用するコンピテントセルの容量について
形質転換に使用するコンピテントセルは、50 ~200μLの間では効率に変化がないことを確かめています。10μLでは効率は半減、400μLでは倍になります。

FAQはこちら →


   トラブルシューティングは
こちら

※ 法規制について
毒: 毒物及び劇物取締法[医薬用外毒物]
国: 国民保護法[毒素]
劇: 毒物及び劇物取締法[医薬用外劇物]
組: カルタヘナ法(遺伝子組換え生物等の使用等の規制による
危: 消防法[危険物]
   生物の多様性の確保に関する法律)
P: PRTR法(化学物質排出把握管理促進法)[届け出義務物質]
申: ご購入時に申込書の提出が必要な製品
労: 労働安全衛生法[通知または表示義務物質]
なし: 上記法令や申込書の提出に該当しない製品

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