コーヒーブレイク
検証してみた!リアルタイムPCRにおいて増幅効率が最も良い増幅長ってどのくらい?
■はじめに
リアルタイムPCRを行う上で、増幅長はどのくらいになるように設計するのが適切なのだろうか?
長すぎると上手くいかないイメージはあるものの、どれくらい増幅効率に影響しているのだろう?
そんな素朴な疑問を検証するべく、今回は増幅長ごとの増幅効率について検証してみました。
■実験方法
さまざまなリアルタイムPCR試薬を用いて、人工遺伝子を鋳型にフォワードプライマーを共通として増幅長が100bp,200bp,300bp,400bp,500bpになるようにリバースプライマーを設計し、各試薬の推奨反応液組成、サイクル条件でリアルタイムPCRによる増幅を行いました。
(検討したリアルタイムPCR試薬)
・A社リアルタイムPCR試薬
・B社リアルタイムPCR試薬
・C社リアルタイムPCR試薬
・D社リアルタイムPCR試薬
・THUNDERBIRD® Next SYBR® qPCR Mix
(THUNDERBIRD® Next SYBR® qPCR Mixを使用した例)
滅菌蒸留水 7.8μL
THUNDERBIRD® Next SYBR® qPCR Mix 10μL
Forward Primer 6pmol
Reverse Primer 6pmol
DNA 1μL
Total Volume 20μL
95℃, 30秒
↓
95℃, 5秒
60℃, 30 秒
×40 cycles
そのほかのリアルタイムPCR試薬を取扱説明書記載の推奨条件で実施しました。
■結果
一般的に150bp以下に設計するように言われていますが、やはり増幅長が長くなると、ほとんどのリアルタイムPCR試薬で増幅効率の低下、または増幅不良が確認されました!
今回の検証では、すべての試薬で増幅効率が80%以上となったのは増幅長が300bpまででした!
■さいごに
増幅効率はテンプレートによっても異なりますので、参考としてご覧ください。
検証に使用したTHUNDERBIRD® Next SYBR® qPCR Mixでは400bp、500bpの増幅長においても増幅効率は90%以上という結果でした!
結果がばらつく…という方はぜひ一度お試しくださいね。
今回使用した製品はこちら
THUNDERBIRD® Next SYBR® qPCR Mix PCR効率を上げ、非特異反応(プライマーダイマー等の発生)を抑えることで、幅広い定量可能域(ダイナミックレンジ)を得ることができます。 |
THUNDERBIRD® Next SYBR® qPCR Master Mixシリーズの他の実施例はこちら
もっと長いターゲットを増幅したい!という方にはこちらがおすすめ
|
その他の製品の実施例はこちら