組織免疫染色用抗原抗体反応促進試薬
Can Get Signal® immunostain Immunoreaction Enhancer Solution
TOYOBO
価格表
Solution A & B
Solution A
Code No. | 包装 | 価格(税別) | 保存温度 | 説明書 仕様書 |
SDS | 法規制※ | NKB-501 | 20mL×1本 | ¥33,000 | 4℃ | M | S | なし | NKB-501X4 | (20mL×1本)×4 | ¥77,000 | 4℃ | M | S | なし |
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Solution B
用途
●免疫組織染色、免疫細胞染色
説明
組織免疫染色の抗体の反応液(希釈液)として用いるだけで、感度、及び特異性を改善する機能を有するバッファーです。
Can Get Signal® immunostainは、ウェスタンブロットやELISA用としてご好評頂いているCan Get Signal® を免疫染色専用にさらに改良した抗体反応用バッファーです。本試薬には、反応促進効果の異なるSolution AとBが用意されており、最初に検討するときに、Starter Setを用いて評価することができます。Solution AとBは、ともに1次抗体、及び2次(標識)抗体の両方の反応に対応しており、それぞれが1次、及び2次抗体に対応するCan Get Signal® のSolution 1と2とは異なります。
特長
●感度及び特異性を改善
抗原抗体反応を、高い特異性を保ちつつ促進する効果があり、従来法に比べS/N比の高い良好なシグナルを得ることができます。また、2次抗体の使用量を減らして、バックグラウンドを抑えた明瞭な像を得るような使用法も可能です。
●高い汎用性
化学発色、化学発光、及び蛍光などいずれの検出系にも使用することができます。ABC法やポリマーコンプレックス法などの検出増感システムとの併用も可能です。
●使いやすいReady-to-Useタイプ
希釈せずにそのまま抗体希釈液として使用可能です。
原理
実施例
1.Schneider 2 (S2)のalpha-tubulin染色における従来法との比較実験
2次抗体にAlexa Fluor 488 標識anti-mouse IgG を用い、Drosophila 細胞株(Schneider 2 (S2) cells)のalpha-tubulin染色を行いました。
その結果、従来法ではややdiffuseであったチューブリン束のシグナルが、Can Get Signal® immunostainを使用した場合には、鮮明に検出され、細胞内のバックグランドと思われるシグナルが減少する傾向にありました。特にSolution Bの方がシグナルが若干強い印象を受けました。
2.グリオブラストーマのOlig2染色における従来法との比較検討
ヒト・脳腫瘍(グリオブラストーマ)[パラフィン包埋切片]におけるOlig2の染色を、1%BSA/PBS、Solution A、Solution Bのいずれかで希釈したAnti-Human Olig2 Rabbit IgGとAlexa 594 goat anti-rabbit IgG(H+L)を用いて検出しました。
その結果、従来法では微弱なシグナルが、Can Get Signal® immunostainを使用することで増強されました。特にSolution Aを用いた場合の方が染色態度も明瞭であり、バックグラウンドもより抑えられているように見えます。しかし、非特異的な反応である可能性も考えられ、また観察する上ではSolution Bを用いた場合でも十分に対応できると判断できました。
3.グリオブラストーマのCD133染色における従来法との比較検討
ヒト・脳腫瘍(グリオブラストーマ)[パラフィン包埋切片]におけるCD133の染色を、1%BSA/PBS、Solution A、Solution Bのいずれかで1/35希釈したRabbit polyclonal to CD133-Stem Cell MarkerとEnVision(Dako ChemMate)を用いて検出しました。
その結果、従来法では微弱であったシグナルが、Can Get Signal® immunostain を使用することで増強されました。ただし、Solution Aを用いた場合はバックグラウンドが高く、全体的に一様の染まりが見られたため、観察には適さないと考えられ、その後、Solution Bを用いて、抗体の希釈倍率を至適化することで、よりよい染色条件を見出すことができました。
※その他の実施例
実施例4:Swiss 3T3のPaxillin, p-Tyr, phalloidinによる3重蛍光染色(免疫染色)
実施例5:肝癌培養細胞のFOXO1染色における従来法との比較検討(免疫染色)
実施例6:アフリカツメガエルの卵巣染色での従来法との比較検討(免疫染色)
実施例7:ラット頸動脈バルーンインジャリーモデルの新生内膜におけるR-Ras発現解析の比較検討(免疫染色)
実施例8:皮膚モデルにおけるPCNA(増殖細胞核抗原)の検出(免疫染色)
実施例9:ウシ受精卵における熱ショックタンパク質の発現と局在解析(免疫染色)
実施例10:ST2細胞におけるリソソームマーカーLAMP-1の検出(免疫染色)
参考文献
1)K. Moriguchi, et al., Plant Cell.,17(2):389-403.(2005)
2)Tokuda M, et al., BIOLOGY OF REPRODUCTION 76:130-141.(2007)
3)K. Tamura, et al., The Plant Cell 19:320-332(2007)
4)H. Ii, et al., Biological &Pharmaceutical Bulletin 31 (3):363.(2008)
5)K. Tokuhiro, et al., Asian J Androl 10(5):711-718.(2008)
- 製品内容
【NKB-401】
Solution A 5mL×1本
Solution B 5mL×1本
【NKB-501】
Solution A 20mL×1本
【NKB-501X4】
Solution A 20mL×4本
【NKB-601】
Solution B 20mL×1本
【NKB-601X4】
Solution B 20mL×4本
- 備考
ウェスタンブロット・ELISAには、Can Get Signal® Immunoreaction Enhancer Solutionの使用をお勧めします。
- ワンポイントアドバイス
FAQはこちら
Can Get Signal® 実施例集
Can Get Signal® 実施例集2
●本製品について 本製品は組織切片や細胞などの「生体サンプル上の抗原」と抗体との反応に至適化されています。
・ABC法や、ポリマーコンプレックス法などの増感システムとの併用も可能です。
・パラフィン包埋切片、凍結切片、細胞などで使用可能です。
●Solution AとBについて Solution AとBは免疫反応の促進作用が異なります。どちらの溶液が適しているかは両方がセットになっておりますStarter set [Code.NKB-401]を用いて予備検討いただくことをお勧めいたします。ご検討の際は1次抗体・2次抗体ともSolution A、1次抗体・2次抗体ともSolution Bの2種類のパターンでご検討ください。
FAQはこちら →
English Page
- ※ 法規制について
- 毒: 毒物及び劇物取締法[医薬用外毒物]
- 国: 国民保護法[毒素]
- 劇: 毒物及び劇物取締法[医薬用外劇物]
- 組: カルタヘナ法(遺伝子組換え生物等の使用等の規制による
- 危: 消防法[危険物]
- 生物の多様性の確保に関する法律)
- P: PRTR法(化学物質排出把握管理促進法)[届け出義務物質]
- 申: ご購入時に申込書の提出が必要な製品
- 労: 労働安全衛生法[通知または表示義務物質]
- なし: 上記法令や申込書の提出に該当しない製品