Can Get Signal immunostain 実施例7 ラット頸動脈バルーンインジャリーモデルの新生内膜におけるR-Ras発現解析の比較検討(免疫染色)
【データご提供】
名古屋大学医学部付属病院 循環器内科学
三宅裕史先生、前田健吾先生

【実験方法】
(1)サンプルの由来:SDラット、頸動脈
※抗原タンパク質の発現誘導の有無:あり
2F Fogartyカテーテルで頸動脈の内膜を擦過して56日後に検体を採取
(2)サンプル調製法:Paraffin Embedded Section
4%パラホルムアルデヒドで灌流固定してからパラフィン包埋した後に、8μmでスライスしてスライド
グラスに付着させた
(3)ブロッキング、内因性ペルオキシダーゼ活性阻止
1. ブロッキング溶液名:
ImmPRESS Reagent KitのNormal horse serum2.5%(R.T.U)(VECTOR社)
2. インキュベート温度:室温
3. インキュベート時間:20分間
4. 内因性ペルオキシダーゼ活性阻止の方法:
Hydrogen Peroxide Block (Lab Vision社)を用いて室温10分
(4)抗体
<1次抗体>
1. メーカー名:BD
2. 商品名:polyclonal rabbit anti-R-Ras
3. 希釈倍率 :1/1000
4. 希釈溶媒:1%FBS/PBS or Can Get Signal® immunostain A or B
5. インキュベート温度:4℃
6. インキュベート時間:O/N
<1次抗体の検出方法>
2次抗体を使用
<2次抗体,検出用キット>
1. メーカー名:VECTOR
2. 商品名: ImmPRESS Reagent Kit ANTI-RABBIT IgG
3. 希釈倍率、希釈溶媒:上記製品をそのまま使用
4. インキュベート温度:室温
5. インキュベート時間:30分
(5)発色増感処理
A社 発色エンハンサー試薬はこの段階で使用した。なお、このステップ以外は従来法 と同じ。
(6)発色方法・検出方法
Immunoperoxidase(HRP)・Peroxidase substrate kit DAB(VECTOR社)
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【結果・コメント】
新生内膜全体、特に管腔側にR-Rasの発現を多く認めた。従来法に比べA社 発色エンハンサー試薬、またはCan Get Signal® immunostain を用いることで発色がより鮮明となった。
発色の程度は、従来法(A社 発色エンハンサー試薬) ≦ (Can Get Signal® immunostain (SolutionA≒SolutionB) ) であった。A社 発色エンハンサー試薬を用いる場合、染色の過程に必要な作業が増え、時間も長くかかることが短所として挙げられる。
Can Get Signal® immunostainにはこれらの短所が無く、しかも発色は強力であるため有用と考えました。
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