課題解決事例
E大学 分子生物学研究室
発現量が少ないRNAの解析精度をどうにか高めたいが、想定以上に難しく…
増幅能のない一般的な試薬と比べて20倍以上のcDNAの調製が可能?高性能なcDNA調製キットの中身とは
解決
解決のポイント
・「QuantAccuracyTM, RT-RamDATM cDNA Synthesis Kit」を使用すると、微量RNAからもRNA発現解析ができる
・増幅能がないキットと比較すると、20倍以上のcDNAの調製が可能
新たなcDNA調製キットで、微量RNAの発現解析が可能に
困った研究員たちは、もともと研究室で使用していたNGS解析用 cDNA 調製キット「GenNext® RamDA-seqTM Single Cell Kit」の販売元である、東洋紡の担当者に相談してみることにしました。
するとその担当者は、まさにE大学と同様の要望を受けて、「GenNext® RamDA-seqTM Single Cell Kit」のような増幅能がある、新たなRNA解析キットを開発中であることを教えてくれました。 その担当者から話を詳しく聞いてみると、その新しいキット「QuantAccuracyTM, RT-RamDATM cDNA Synthesis Kit」には、次のような特長があることがわかります。
このキットは、増幅能がない既存の製品と比較すると、20倍以上のcDNAの調製が可能だということでした。つまり、微量RNAからもRNAの発現解析を行うことができるということです。
さらにRNA量が少ないケースだけではなく、FFPE(ホルマリン固定パラフィン包理標本)など、分解や断片化されているRNAからもcDNAの調製ができるため遺伝子検出率が高いことに、研究員たちは興味を惹かれていきました。
「東洋紡では顧客からの要望を受けて、理化学研究所のRT-RamDATMの技術を利用した、この解析キットの開発に着手していたと聞きました」(A氏)
E大学ではさっそく「QuantAccuracyTM RT-RamDATM cDNA Synthesis Kit」を用いて、微量RNAの発現解析を開始しました。そうすると、これまでなかなかできなかった遺伝子の検出にも成功。研究員たちは、将来的な研究成果を見据えて確かな手応えを感じることができました。
分子学研究室では今後も、このcDNA調製キットを継続的に使用していくことで、解析結果の精度をさらに高め、よりよい研究成果に結び付けていこうと考えています。
*RamDA-seqTM および RT-RamDATM は 国立研究開発法人 理化学研究所の商標です。
*QuantAccuracyTM は東洋紡株式会社の商標です。
*GenNext®は東洋紡株式会社の登録商標です。