課題解決事例
E大学 分子生物学研究室
発現量が少ないRNAの解析精度をどうにか高めたいが、想定以上に難しく…
増幅能のない一般的な試薬と比べて20倍以上のcDNAの調製が可能?高性能なcDNA調製キットの中身とは
背景
日々さまざまな遺伝子発現解析に取り組んでいるE大学の分子生物学研究室では、検出の難易度が高い遺伝子の発現解析を積極的に実施することで、新たな研究成果を得ることに成功していた。しかし発現量が非常に少ないRNAに関しては対処法がなく、検出できない問題をいかに解消するかが課題となっていた。
課題
市販のcDNA調製キットでは、精度が高いcDNAの増幅能があるものがない…
分子生物学研究室では、発現量が少ないRNAの発現解析も多く行っていました。しかしRNA量が少ない場合、リアルタイムPCRで解析が可能な量のcDNAを得ることが難しくなります。
研究チームのA氏は、当時抱えていた課題について次のように話します。
「RNAの発現量が少ないケースが多々あり、それを解析しようとしても精度が落ちてしまったり、検出できないことが私たちの大きな課題でした」(A氏)
研究室では市販のcDNA合成キットを利用することも検討しました。しかし精度が高いcDNAの増幅能があるものがなかなか見つかりませんでした。
「私たちがさらなる研究の成果を追求するためには、発現量が少ないRNAに関する解析の精度を、なんとしてでも向上させる必要がありました」(A氏)
研究チームのメンバーは四方八方手を尽くしますが、なかなか最適な手段が見つからず、頭を抱えるばかりでした。
課題のポイント
・RNA量が少ない場合、解析可能な量のcDNAを得ることが難しい
・市販のcDNA合成キットには、精度が高いcDNAの増幅能があるものがなかった