課題解決事例
受託解析サービス会社 N社
解析報告の遅さに得意先から指摘が!改善の糸口は酵素にあるところまでは突き止めたが…
東洋紡が独自に開発した酵素「TTx DNA Polymerase」の4つの特長とは!
解決
解決のポイント
・東洋紡のHot Start TTx (RNA) Kitには、独自に開発した酵素のTTx DNA Polymeraseが使われていた
・高い逆転写活性を持ち、微量の鋳型からでも効率よくRT-PCRを実施することが可能
・高温(60℃程度)での逆転写反応が可能
・逆転写反応とリアルタイムPCR を同一の酵素で実施できるため、反応液に入れ直す必要がない
・増幅効率が高く、短い時間の反応サイクルでも効率的な増幅が可能
得意先からの解析報告の遅さの指摘は一気に減った、オリジナル酵素の効果とは?!
酵素に関する情報を集めていたF氏は、ある会合で東洋紡の「Hot Start TTx(RNA) Kit」でリアルタイムPCRにかかっていた時間の短縮に成功した事例を聞ききました。解決の糸口が見えたかもしれないと感じたF氏は、すぐに東洋紡に問い合わせて、詳しい話を聞くことにしました。
東洋紡の担当者によると、Hot Start TTx (RNA) Kitには東洋紡が独自に開発した酵素のTTx DNA Polymeraseが使われていると聞かされ、F氏はますます興味を持ちました。
「高い逆転写活性を持っていて、微量の鋳型からでも効率よくRT-PCRを実施することが可能なようです。それに、高温(60℃程度)での逆転写反応が可能なため、GCリッチなターゲットや高次構造をとりやすいターゲットの増幅にも適しているとのことでした。さらに、増幅効率が高いため、短い時間の反応サイクルでも効率的な増幅が可能だったのです。今回の酵素なら今までの課題を改善できるのではないかと、とても期待しています」(F氏)
また、逆転写反応とリアルタイムPCR を同一の酵素で実施できるため、逆転写反応液をリアルタイムPCRの反応液に入れ直す作業が不要でした。
F氏はHot Start TTx (RNA) Kitのサンプルを提供してもらい、すぐに検出作業に取り掛かることにします。すると、結果は上々で、今回の要因にあげていた2つの課題が一気に解決できる見込みとなりました。この状況にRNA発現解析グループでは、今後Hot Start TTx (RNA) Kitを検出の際に使うことが決まりました。
何よりF氏が嬉しかったのは、Hot Start TTx (RNA) Kitを使用するようになって、得意先からの解析報告の遅さによる指摘が一気に減ったことでした。