プローブ検出用1-step qRT-PCR Kit
Hot Start TTx (RNA) Kit
TOYOBO
価格表
用途
●リアルタイムRT-PCR
説明
本試薬は、弊社独自の酵素であるTTx DNA Polymerase を使用した1-step qRT-PCR 試薬です。
TTx DNA Polymerase は逆転写活性を持ち、その活性はMn2+存在下にて強く促進されます。この性能を利用して、逆転写反応とPCR を同一の酵素で行うことができます。
TTx DNA Polymerase は逆転写活性を持つため、DNA・RNA どちらからでも高い増幅効率で増幅が可能です。またTTx DNA Polymerase は、5’→3’Exonuclease 活性を有するため、TaqMan®アッセイなどのプローブアッセイを用いたリアルタイムPCR にも利用することができます。本試薬には、中和抗体が混合されており、特異性の高いHot start PCR を行うことができます。
特長
● 高効率な1 酵素系・1-step RT-PCR が可能
TTx DNA Polymerase は高い逆転写活性を持ち、微量の鋳型からでも効率よくRT-PCR を行うことができます。本試薬はDNA の検出にもご利用になれます。
● 高い温度で逆転写反応が可能
60℃において逆転写反応が可能なため、GCリッチなターゲットや高次構造をとりやすいターゲットの増幅にも適しています。
● 高速サイクルで検出可能
TTx DNA Polymeraseは増幅効率が高く、短い時間の反応サイクルでも効率的な増幅が可能です。
実施例
1.インフルエンザウイルスRNAの検出
Hot Start TTx(RNA) KitおよびTth DNA PolymeraseをベースとしたリアルタイムPCR試薬にてTaqMan® Probeを用いて、インフルエンザウイルスRNAを検出しました。20 μLの反応液に1 μLの希釈した精製RNAを添加し反応に供した結果、本試薬ではTth DNA Polymeraseベースの試薬より高い感度が得られました。
サイクル条件 | ||
90℃ 30sec. | ||
60℃ 5min. | ||
95℃ 1min. | ||
95℃ 15sec. | 50 cycles | |
60℃ 30sec. |
2.高速サイクルによる1-step qRT-PCR
Hot Start TTx(RNA) Kitおよび1酵素系・1-step qRT-PCR試薬にて、TaqMan® Probeを用いて
インフルエンザウイルスRNAの検出を高速サイクルにて行いました。
その結果、Hot Start TTx(RNA) Kitのみ効率的な増幅が可能でした。
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装置 | |||||||||||||||||
Bio-Rad CFX96 Touch Deep Well |
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- 製品内容
5×Buffer for rTth/ TTx (DNA/RNA) 1mL×1本 2mM dNTPs
(dATP, dGTP, dCTP, dTTP)1mL×1本 50mM Mn(OAc)2 250μL×1本 Hot Start TTx DNA Polymerase (4U/ μL) 62.5μL×1本 活性の定義:
75℃活性測定条件で30分間に10nmolの全ヌクレオチドを酸不溶性画分に取り込む酵素量を1Uとします。
- 基本反応条件
(μL) 滅菌蒸留水 X 5×Buffer for rTth/TTx(DNA/RNA) 4 2mM dNTPs 4 50mM Mn(OAc)2 1 10μM Primer F 0.6 10μM Primer R 0.6 TaqMan® Probe 0.4 Hot Start TTx DNA Polymerase 0.25 Sample Y Total Volume 20
Applied Biosystems®機器やアジレント社製機器などでウェル間の蛍光強度および分注誤差補正のためパッシブリファレンスを使用する場合は、別売品である50× ROX reference dye[Code No. ROX-101]をお使いください。→各機種におけるROX添加量をご参照ください。
90℃ 30sec. 60℃ 5min. 95℃ 1min. 95℃ 15sec. 40~50 cycles 60℃ 30sec.
- 備考
TaqMan®は、Roche Diagnostics K.K.の登録商標です。
- ワンポイントアドバイス
プライマーの添加量は各々最終濃度0.2-0.6μM、TaqMan®Probeの添加量は最終濃度0.05-0.3μMを目安にご検討ください。増幅効率がよくない場合、添加量を増やすことによりパフォーマンスが向上する場合がありますが、逆に入れすぎると非特異反応の原因となり、検出感度が低下する場合があります。
Mn(OAc)2添加量は最終濃度2.5 mMを基本としていますが、RNAサンプルの濃度や増幅ターゲットの配列によってはMn(OAc)2濃度を増減させることにより、より良好な結果を得ることができる場合があります。
高速サイクルやクルードサンプルからの検出において、増幅効率がよくない場合、酵素量を増やす(最大2倍量)ことにより改善する場合があります。
Annealing/ Extension の温度は、55~65℃の範囲で検討いただくと検出感度等が改善する場合があります。
リアルタイムPCR装置によっては、高速サイクルでの増幅が可能です。Denature時間を最短1秒、Annealing/Extension時間を最短1秒で検出できる場合もありますので、DenatureおよびAnnealing/Extension時間をご検討ください。
- ※ 法規制について
- 毒: 毒物及び劇物取締法[医薬用外毒物]
- 国: 国民保護法[毒素]
- 劇: 毒物及び劇物取締法[医薬用外劇物]
- 組: カルタヘナ法(遺伝子組換え生物等の使用等の規制による
- 危: 消防法[危険物]
- 生物の多様性の確保に関する法律)
- P: PRTR法(化学物質排出把握管理促進法)[届け出義務物質]
- 申: ご購入時に申込書の提出が必要な製品
- 労: 労働安全衛生法[通知または表示義務物質]
- なし: 上記法令や申込書の提出に該当しない製品