コーヒーブレイク
リアルタイムPCRで美しい増幅曲線を作成するための秘訣!
■はじめに
リアルタイムPCR(qPCR)は、遺伝子の定量解析において不可欠なツールです!
実験データの解釈や報告においては、視覚的に美しい増幅曲線も重要なポイントです。増幅曲線がきれいであることは、データの信頼性にも影響しますよね。
今回は各社のqPCRキットを用いて、増幅曲線の「見た目」を比較してみました!
PCRサイクルの初期の段階において、PCR産物は指数関数的に増加しますが、PCR反応が飽和に近づくと徐々に増加率は低下し、最終的に増幅が停止すると増幅曲線は水平になります。増幅曲線の水平な部分をプラトーと呼びますが、プラトーの高さは増幅曲線の見た目を決めるポイントの一つです。
そこで今回は、各社のqPCRキットでプラトーの高さを比べてみました!
■実験方法
逆転写反応用試薬 ReverTra Ace® qPCR RT Kit [Code No.FSQ-101]を用いて、HeLa細胞total RNAからcDNAを合成しました。cDNAの5倍希釈(5段階)したサンプルを THUNDERBIRD® Next SYBR™ qPCR Mix [Code No.QPX-201]、およびA社キット、B社キットを使用してqPCRを行い、増幅曲線のプラトーを比較しました。
反応液組成
THUNDERBIRD® Next SYBR™ qPCR Mix
滅菌水 X μL
THUNDERBIRD® Next SYBR™ qPCR Mix 10 μL
Forward Primer 6 pmol
Reverse Primer 6 pmol
DNAサンプル Y μL
Total Volume 20 μL
*他社品については、それぞれの製品のプロトコルに従って調製
PCRサイクル条件
使用機器:ABI StepOnePlus™
95℃, 60sec.
↓
95℃,5sec.
60℃,10sec. ×40cycles
■結果
他社品と比べて、THUNDERBIRD® Next SYBR™ qPCR Mix が最も高いプラトーを示しました。
プラトーの高さは試薬の性能や実験データのクオリティーを評価する上では必ずしも重要ではありませんが、やはり増幅曲線が美しいと気持ちがいいですよね。
増幅曲線の見た目にもこだわりたい方は、ぜひ THUNDERBIRD® Next SYBR™ qPCR Mix をお試しください!。
■さいごに
今回使用した製品をご紹介します!
高効率リアルタイムPCR用マスターミックス
THUNDERBIRD® Next SYBR™ qPCR Mix
組成の最適化によりPCRの特異性が向上しています。
PCR効率を上げ、非特異反応(プライマーダイマー等の発生)を抑えることで、幅広い定量可能域(ダイナミックレンジ)を得ることができます。
また伸長時間10秒の高速サイクルにも対応しており、実験の効率UPに最適です。
※記載している会社名および・ロゴマークなどは、各社の商号、商標または登録商標です。