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イルミナ社次世代シーケンサーのライブラリー定量方法の違いって何?

はじめに
NGS解析の際、皆さまはどんな方法でライブラリーの出来具合を確認していますか?
イルミナ社次世代シーケンサー(NGS)では、下図のような流れでライブラリー調製を行い、シーケンスランを行う前にライブラリーを定量し、適切な濃度をインプットする必要があります。

インプットするライブラリー濃度の正確さによって、NGSデータの量および質に大きく関わってきます。

【ライブラリー定量方法の種類】
ライブラリー定量の方法としては、一般的には以下の図のように4つの方法があり、それぞれ違った特長を持っています。
このライブラリー定量の方法の違いを理解することが、シーケンス解析を成功させる上でとても大切です!




これらの方法の中から、リアルタイムPCR(qPCR)法について詳しく見ていきましょう。
リアルタイムPCR法は、イルミナ社アダプター配列が両端に付加されているライブラリーのみを濃度として定量するので、フローセル上に結合する有効なライブラリー濃度を測定できるという特長があります。
 


留意点としては、リアルタイムPCRの性能として、ライブラリーには
・さまざまな長さの配列(専用アダプターも付加され一般的な増幅産物のサイズより長くなる)
・多様な配列(それぞれの配列でGC含量が異なっている)
が含まれるので、それらを均一に増幅することが必要です。

今回は、当社の「GenNext® NGS Library Quantification Kit」を使用して、さまざまなサイズ・GC含量の異なるターゲットでPCR効率を比較してみました!


実験方法
アダプター配列を有する、150~800bpのターゲットとGC含量が27.3~83.0%のターゲットについてGenNext® NGS Library Quantification Kit(Code No.NLQ-101)と各社ライブラリー定量キットを用いて解析し、PCR効率を比較しました。


結果
図1:さまざまなターゲットサイズにおける PCR 効率の⽐較


図2:GC 含量の異なるターゲットにおける PCR 効率の⽐較


その結果、他社ライブラリー定量キットではターゲットサイズやGC含量の影響でPCR効率の低下がみられましたが、本製品ではPCR効率の低下は認めず、長鎖のターゲットやGCリッチなターゲットでも正確に定量することができることがわかりました。


さいごに
今回使用した製品はこちら
GenNext® NGS Library Quantification Kit



低バイアスで正確な定量
KOD SYBR™ qPCR Mixを採用しており、ライブラリーのサイズやGC含量に影響を受けにくく、どのようなライブラリーにおいても正確な定量値を得ることができます。

幅広いレンジで定量可能
20pMから0.0002pMまでの6種類の濃度のStandard DNAを用意しており、幅広いレンジで正確に定量することができます。

簡便
本製品はライブラリー定量に必要なすべての試薬(qPCR試薬、Primer Mix、Standard DNA、およびライブラリーの希釈バッファー)を含みます。


* GenNext® は、東洋紡株式会社の登録商標です。
 

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