製品別FAQ

【Can Get Signal Immunoreaction Enhancer Solution】

Can Get Signal® とはどんな試薬ですか?

抗原抗体反応を最適化し、感度不足・特異性を改善する試薬です。
ウェスタンブロットや、ドットブロット、ELISA等の感度を向上させ、同時にバックグラウンドを下げる効果を持っています。
Solution 1とSolution 2に分かれており、それぞれ1次抗体反応液、および2次(標識)抗体反応液として使用します。
使用方法は、現在ご使用いただいているTBS-TやPBS-T、ブロッキング溶液などを本試薬へ変更するだけで効果が得られ大変簡便です。
ブロッキングや検出の工程は現在使用されている条件をそのままご使用いただけます。
実施例を交えた初心者にもやさしい解説書『私にもできた!ライフサイエンス実験シリーズ Vol.3』も是非ご覧ください。

この試薬はどのように使用するのですか?

通常、抗体の希釈に用いるTBS(TBS-T)、PBS(PBS-T)、希釈ブロッキング液などの代わりに、本試薬で抗体を使用濃度に希釈し、そのまま各種アッセイに用いてください。本試薬自体は希釈せずにご使用ください。

なぜシグナルが増強されるのですか?

Can Get Signal®は塩濃度やpH、添加剤などを抗原・抗体反応に最適化することにより、解析におけるシグナルを向上し、バックグラウンドを低減するよう改良されたバッファーです。

※抗原に作用して抗原性を高めたり、検出系の感度を高めたりする作用はありません。

どのくらいシグナルが増強されますか?

従来法に比べ数倍から数十倍の高いシグナルを得ることができます。特に反応性が低い抗体で顕著な 効果を示す傾向があることを確認しています。

どんな免疫アッセイに応用可能ですか?

ELISA、ドットブロット、ウェスタンブロット等応用可能です。また、使用条件を詳細に検討することで、他の免疫アッセイ系に使用できる場合もあります。
※免疫組織染色には、Can Get Signal® immunostainのご使用をお勧めします。

どのような標識酵素と相性が良いですか?

ペルオキシダーゼやアルカリフォスファターゼなどの標識酵素の活性に影響を与えない成分から構成されていますので、これらの標識抗体を用いたアッセイ系にも使用することができます。

Solution 1とSolution 2があるが、どのように使い分けるのですか?

Solution1が1次抗体希釈用、Solution2が2次抗体希釈用です。

抗体を一種類しか用いないアッセイ系(1次抗体が標識されている場合など)ではSolution 1とSolution 2 のどちらを使えばよいのですか?

Solution 2をお勧めします。ただ、抗体の種類によっては、Solution 1を用いた方が、より優れた効果を示す場合があります。また、サンドイッチELISA法における固相化抗体と抗原との反応には、抗原の希釈液としてSolution 1を用いることができます。

Can Get Signal® のウェスタン専用のブロッキング剤はあるのですか?

はい、ございます。
Can Get Signal® 用ブロッキング剤『PVDF Blocking Reagent for Can Get Signal® 』という製品をご用意しております。本製品は、弊社免疫反応促進試薬「Can Get Signal®  Immunoreaction Enhancer Solution」を用いるウェスタンブロット解析に適した、Ready-to useのブロッキング試薬です。 
ウェスタンブロット解析において多用されるPVDFなどのメンブレンに対する親和性が向上しており、高いブロッキング性能を発揮します。また本試薬は、人工合成ポリマーを主成分とし、タンパク性の成分を含まず、リン酸化タンパク質等の検出に適しています。 是非Can Get Signal® と組み合わせてご使用ください。

ブロッキング溶液のブロッキング剤としてはどのようなものが使用できますか?

スキムミルク、カゼイン、BSA、ゼラチン、正常血清等、いずれのブロッキング剤もご使用できます(リン酸化タンパク質の特異的検出やアビジン-ビオチン系を用いた検出系には、スキムミルクまたはカゼインの使用は避けてください)。

ブロッキングについてアドバイスはありますか?

ブロッキングの条件によって、特異性、感度などが大きく異なることがあり、抗体の選択とあわせて、その選択はきわめて重要です。
ちなみに、抗リン酸化タンパク質抗体にて検出するような場合は、リン酸化タンパク質であるカゼインを含むブロッキング剤を用いないような注意も必要です。
そのような場合、完全合成のブロッキング剤「PVDF Blocking Reagent for Can Get Signal®」を用いると便利です。

ブロッキング後の洗浄を省略することができますか?

1次抗体の希釈液とブロッキング液が同じ(もしくはかなり近い)場合は省略可能ですが異なる場合は洗浄が必要になります。

●ブロッキング等の工夫で綺麗なデータを得ることができた、とユーザー様からの情報をいただいております。

詳細はこちらから。

カゼイン、BSA等のブロッキング剤を加えて使用しても問題ありませんか?

可能ですが、本試薬には、あらかじめブロッキング作用を持つ成分が混合されているため、追添加により濃度過多になる場合がありますので、ご注意ください。

この試薬をブロッキング反応に使用可能ですか?

うまくブロッキングできない可能性があるため、使用できません。

検出系はどのようなものが良いのですか?

蛍光検出、発色検出、発光検出のいずれにも使用可能です。また、他の増感システムと併用することもできます。

検出にアマシャムバイオサイエンス社のECLシステムを使用していますが、ECL Plus やECL Advanceは使用可能ですか?

問題なくご使用できます。また、ECL Advanceご使用の際は、付属の専用ブロッキング剤を本液に添加して使用することをお勧めします。

アザイドを加えても問題ありませんか?

特に問題はございません。しかし、アジ化ナトリウムはペルオキシダーゼを阻害しますので、ペルオキシダーゼ標識抗体の希釈には用いることはできません。

ELISA法における抗原または抗体のプレートへの固相化反応に使用可能ですか?

固相化能を低下させる可能性があるため、使用できません。

思うようにバンドが出ないのですが、どうすれば良いですか?

1次抗体の最適な希釈倍率は、抗体種、抗原の濃度、検出系の感度等に大きく依存します。
いくつかの希釈倍率を検討することをお勧めします。
サンプル量を増やす、ブロッキング条件を変えるなどの検討も同時に行ってみてください。
抗体はロットによって差があるケースがございますので、同じ抗体でも新しく購入した場合は再検討が必要になる場合がございます。

ウェスタンブロットのバンドが白抜けするのですが・・・

標識酵素量過多により、酵素反応が一気に起こり、基質が一気に消費されることによって引き起こされます。発現量が多いタンパク質、精製タンパク質の検出時に起こりやすい傾向にあり、特にCan Get Signal®を使用して、効率が向上したために起こることもあります。サンプルのアプライ量、使用する抗体量を減らして再試してみてください。

Can Get Signal® で希釈した抗体は、4℃で保存可能ですか?

従来ご使用されていたTBS(TBS-T)、PBS(PBS-T)、希釈ブロッキング液などで保存可能な抗体であれば同様に保存できます。

使用後の反応液(抗体希釈液)は使い回すことはできますか?

可能です。ただし、抗体濃度が使用するにしたがい低くなることが予想されるため、同じ希釈倍率でも今までより使い回せる回数が減る場合がございます。 一度予備試験してからお試しください。

ウェスタンブロット後にストリッピングしたメンブレンを再利用することは可能ですか?

一般的に行われているストリッピング法で再利用することは可能です。

うまく検出できない場合の原因と対応方法を教えてください。

トラブルシューティングをご覧いただき、解決しない場合はお問い合わせください。
Can Get Signal® Immunoreaction Enhancer Solution トラブルシューティング

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