人工合成ブロッキング試薬
PVDF Blocking Reagent for Can Get Signal®
日油株式会社
価格表
PVDF Blocking Reagent for Can Get Signal®
Can Get Signal® / PVDF Blocking Reagent Set
Code No. | 包装 | 価格(税別) | キャンペーン 価格(税別) | 保存温度 | 説明書 仕様書 |
SDS | 法規制※ | NKB101/NYPBR | NKB-101とNYPBR01のセット | ¥46,000 | ¥30,800 | 4℃ | ― | ― | なし |
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用途
●ウェスタンブロットにおけるブロッキング
説明
PVDF Blocking Reagent for Can Get Signal®は、免疫反応促進試薬「Can Get Signal®」を用いるウェスタンブロット解析に適した、Ready to useのブロッキング試薬です。
本試薬は、ウェスタンブロット解析において多用されるPVDFなどのメンブレンに対する親和性が向上しており、高いブロッキング性能を発揮します。また本試薬は、人工合成ポリマーを主成分とし、タンパク性の成分を含まず、リン酸化タンパク質等の検出に適しています。Can Get Signal® Immunoreaction Enhancer Solutionと組み合わせてご使用ください。
特長
●高いブロッキング性能
本試薬は、PVDF膜を用いるウェスタンブロット解析での使用に至適化されており、高いブロッキング性能を発揮します。免疫反応促進試薬Can Get Signal® Immunoreaction Enhancer Solutionを用いるウェスタンブロット解析に適しています。
●プロテインフリー
本試薬は合成ポリマーであり、タンパク質性の成分を含有しないため、リン酸化タンパク質の検出などに最適です。
●マスキング効果を低減
本試薬は、スキムミルク・ゼラチン等のブロッキング剤使用時に問題となる、抗原のマスキングによるシグナル低下が少なく、高いS/N比を得ることができます。
実施例
1.各種ブロッキング剤との性能比較
ブロッキング剤として、本ブロッキング試薬、5%スキムミルク/TBS-T、5%BSA/TBS-T、およびA社製液状ブロッキング試薬を用いて、HeLa細胞溶解液をサンプルとして、ERK2タンパク質のウェスタンブロット法による検出を試みました。抗原抗体反応にはCan Get Signal® Immunoreaction Enhancer Solutionを用いました。その結果、本試薬を用いた場合で、最もバックグラウンドが低く、かつシグナルが高い明瞭な結果を得ることができました。
(使用抗体)
Santa Cruz Biotechnology社の以下の抗体を使用。
1次抗体 : anti-ERK2 (C-14) rabbit polyclonal IgG [Code No.SASC154] 2,000倍希釈
2次抗体 : anti-rabbit IgG goat polyclonal IgG [Code No.SASC2301] 20,000倍希釈
2.リン酸化タンパク質の検出
HeLa細胞溶解液(EGF刺激+/-)をサンプルとして、
本試薬をブロッキング剤として使用したウェスタン
ブロットを用いて、リン酸化ERK(p-ERK1、p-ERK2)
の検出を行いました。抗体反応には、弊社免疫
反応促進試薬Can Get Signal® Immunoreaction Enhancer Solutionを使用しました。その結果、
非特異バンドの出現も少なく、p-ERK1(44kDa)、
p-ERK2(42kDa)それぞれに由来する2本のバンド
が明瞭に確認されました。EGF刺激の有無に
よる差も明確に確認できました。また、リン酸化
タンパク質検出時にしばしば問題となる、ブロック
剤中のカゼイン等に起因するバックグラウンドの生成も認められませんでした。
(使用抗体)
Santa Cruz Biotechnology社の以下の抗体を使用。
1次抗体 : anti-ERK (E-4) mouse monoclonal IgG [Code No.SASC7383] 1,000倍希釈
2次抗体 : anti-mouse IgG-HRP goat polyclonal IgG [Code No.SASC2005] 20,000倍希釈
参考文献
<製品使用文献>
S. Hirano et al., Toxicol. Appl. Pharmacol. : 249, 8–15 (2010)
https://doi.org/10.1016/j.taap.2010.08.019
- 製品内容
PVDF Blocking Reagent 500mL×1本
※本製品には0.09%アジ化ナトリウムが含まれています。
- 基本反応条件
転写終了後の膜を、洗浄バッファー(TBS-Tなど)を入れたプラスチック容器に移す。
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室温で5分間振とう。
↓
洗浄バッファーを捨て、本試薬を容器に膜が十分浸る程度に注ぐ。
※ハイブリパック等を用いて少ない液量で実施することもできます。
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室温~37℃で1時間振とう、または4℃でovernight静置。
※ブロッキング効果を上げたい場合には、温度を高めに設定することをお勧めします。
↓
膜を洗浄バッファーで2回リンスし、更に洗浄バッファーで15分間振とう×1回、5分間振とう×2回のステップで洗浄。
↓
Can Get Signal®を使用し、1次抗体反応を実施。
- 備考
本試薬は日油株式会社により専用製品として製造されています。
- ワンポイントアドバイス
●使用できる膜について
本試薬は、PVDF(ポリフッ化ビニリデン)膜、ニトロセルロース膜などに使用できます。特にPVDF膜で強い効果を発揮します。ウェスタンブロッティング以外の用途(ELISA等)にもご使用いただけます。
●ブロッキング後に使用する抗体希釈液について
本試薬は、Can Get Signal®を使用したウェスタンブロッティングに最適化されています。通常の抗体希釈バッファーを用いたウェスタンブロッティングにもご使用いただけますが、バッファーの成分によってはブロッキング効果が多少低下する場合があります。
●ブロッキング後の洗浄について
本試薬には、0.09%アジ化ナトリウムが含まれています。通常の使用法では反応に影響はありませんが、1次抗体にペルオキシダーゼが標識された抗体を用いる際、ブロッキング後の洗浄が不十分ですと酵素活性に影響を及ぼす場合があります。プロトコールに従って洗浄操作を十分に行ってください。
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- ※ 法規制について
- 毒: 毒物及び劇物取締法[医薬用外毒物]
- 国: 国民保護法[毒素]
- 劇: 毒物及び劇物取締法[医薬用外劇物]
- 組: カルタヘナ法(遺伝子組換え生物等の使用等の規制による
- 危: 消防法[危険物]
- 生物の多様性の確保に関する法律)
- P: PRTR法(化学物質排出把握管理促進法)[届け出義務物質]
- 申: ご購入時に申込書の提出が必要な製品
- 労: 労働安全衛生法[通知または表示義務物質]
- なし: 上記法令や申込書の提出に該当しない製品