製品別FAQ
【Blend Taq/ Blend Taq -Pus-】
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Q Blend Taq はどんな酵素ですか?
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A
Barnesらの方法をベースに開発された、高性能Taq DNA polymeraseです。Taq DNA polymeraseに3'→5'エキソヌクレアーゼ活性(校正活性)を有するDNAポリメラーゼが微量混合(Blend)することにより、増幅効率、伸長性に優れたPCRを行うことができるよう調製されています。(Barnes, W. M., Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 91: 2216-2220 (1994))
正確性はTaq DNA polymeraseの3〜4倍で、通常の条件でTAクローニング可能です。
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Q Blend Taq とBlend Taq -Plus-はどのように使い分けたら良いですか?
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A
Blend Taq® -Plus-には、常温でTaq DNA polymeraseの活性を抑制するため、抗Taq抗体が混合されています。この抗体はサンプル調製時に生じる副反応を抑えます。この抗体は、1回のPCRサイクルで不活性化されますので、PCR反応は阻害しません(ホットスタート)。よって、Blend Taq® -Plus-の方が、より特異性高い高性能な増幅が可能です。
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Q 正確性はどのくらいですか?
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A
Taq DNA Polymeraseに対して、約3~4倍正確性が高いことを確認しています。
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Q 増幅できるターゲット長はどのくらいですか?
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A
Human β‐globin gene 23.0Kbでの増幅を確認しております。詳細はこちらをご覧ください。
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Q サイクリング条件をどのように設定したら良ですか?
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A
下記の条件をお薦めいたします。
ステップ ターゲット長 サイクル数 <1kb 1kb〜6kb >6kb 1 変性 94℃、2分 1 2 変性 94℃、30秒※1 30 3 アニーリング プライマーTm値-5℃
(55〜60℃)、30秒68℃、1分/kb
ターゲット※2・34 伸長 72℃、1分 72℃、1分/kb
PCRターゲット
※1:94℃ 25〜30秒または 98℃ 5〜10秒の範囲をお勧めいたします。
※2:プライマーのTm値は70℃以上になる様に設計願います。
※3:ターゲット長が10kbを越える場合、0.3〜0.4mMのdNTPの濃度でPCRを行なってください。 -
Q 増幅できる鋳型の量はどのくらいからですか?
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A
5ngのヒトゲノムDNAでの増幅を確認しています。
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Q PCR産物のTAクローニングは可能ですか?
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A
原理上平滑末端の産物も若干混ざりますが、Taq DNA polymerase とほぼ同等の効率でTAクローニングできることを確認しています。
TAクローニングには高効率TAクローニングキット「TArget CloneTM [Code No. TAK-101]」をお薦めします。 -
Q コロニーダイレクトPCRに用いることは可能ですか?
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A
可能です。こちらの実施例をご覧ください。
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Q 増幅結果にバラツキがみられるのですが、どうしたら良いですか?
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A
伸長時間を長くする、アニーリング温度を下げる等の検討を行ってください。
また、もしBlend Taq® をお使いならば、Blend Taq® -Plus-のご使用をお勧めします。
Blend Taq® -Plus-には、抗Taq DNA polymeraseが混合されており、ホットスタート法により更に特異性の高いPCRを行うことができます。
条件に関してはこちらをご覧ください。