実施例
KOD FX 実施例36 コロニーPCRによる各種細菌DNAの検出
【サンプル】
●実験A 嫌気性の腸内細菌(Bacteroides fragilis ATCC25285, Bifidobacterium adolescentis GAI1275, Peptostreptococcus magnus GAI5528,
Lactobacillus acidophilus GAI1132)のコロニー
●実験B Staphylococcus aureus, Bacillus subtilis, Serratia marcescens, Salmonella enteritidisのコロニー
●実験C 腸管出血性大腸菌の変異株GPU995、大腸菌K-12株のC600、臨床分離株の大腸菌Nagoyaのコロニー
【サンプルの処理】
●実験A 嫌気ステーション内でGAM培地上に増殖したコロニーをピペットチップの先に取り、PBSに懸濁して、そのチップを直接、反応液に浸けて懸濁。
●実験B LB培地上に増殖したコロニーをマイクロピペッターのチップの先で触れ、PBSに懸濁し、そのチップを直接PCR反応液に浸けて懸濁。
●実験C LB培地上に増殖したコロニーを直接ピペットチップの先に取り、反応液に懸濁。
【遺伝子名・ターゲット長】
●実験A ssu (16S rDNA遺伝子), 約1kb
●実験B 16S rDNA遺伝子, 約1kb
●実験C espA (TypeIII分泌装置の一部), ssu (16S rDNA遺伝子)、それぞれ約600bpと約1kb
【反応液組成】
●実験A バッファー10μL + dNTP 4μL + 水 5μL + プライマー0.3+0.3 μL(1.5 μM) + 酵素 0.4μL ※A社酵素も同じ組成
●実験B バッファー 10μL + dNTP 4μL + 水 5 μL + プライマー 0.3 + 0.3μL (1.5 μM) + 酵素 0.4μL ※A社酵素も同じ組成
●実験C バッファー10μL + dNTP 4μL + 水 4.8μL + プライマー0.4 + 0.4μL (1.5 μM) + 酵素 0.4μL ※A社酵素も同じ組成
【PCRサイクル条件】
96℃, 2 min.
↓
(95℃ 30sec., 50℃ 30sec., 72℃ 1min.) × 40 cycles
※A社PCR酵素も同じサイクル
【コメント・ご意見】
●実験A
菌種によってPCRのかかり具合が違うが、KOD FXのほうが効率よく増幅されているようです。
●実験B
いずれも増幅できたが、KOD FXは増幅効率がよい。セラチアではスメアになりにくく、特異的なバンドがはっきりした。
●実験C
O157とそうでない大腸菌を区別できました。どちらもほぼ同様に増幅できましたが、KOD FXのほうがやや特異性の高い反応条件であったようです。
【データご提供】
岐阜薬科大学微生物学研究室
吉田朋未 様、高橋圭太 様、後藤麻美 様、杉山剛志 先生
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