実施例
KOD FX 実施例22 コロニーPCRによる酵母形質転換体の確認
≪Zymolyase処理あり≫
【遺伝子名】
Xanthophyllomyces dendrorousからクローニングし、Saccharomyces cerevisiae Y187にプラスミドの状態で導入した配列4種(A-D)
【サンプル】
上記配列を導入したS. cerevisiae Y187のコロニーをつまようじで少量とり、Zymolyase溶液(Zymolyase 2.5 mg/mL、10 mMリン酸ナトリウム緩衝液pH7.5、1.2 Mソルビトール)10 μLに懸濁し、37℃ 30分インキュベート。PCR反応液を調製し、上記の液をtemplateとして1 μL加えた(total 20 μL)。
【ターゲット長】
約3,000 bp
【プライマー条件】
Forward 22 mer 5’-ctattcgatgatgaagataccc-3’
Reverse 19 mer 5’-aaattgagatggtgcacga-3’
【サイクル】
KOD-FX: 94℃ 4 min
(98℃ 10 sec.,60℃ 30 sec., 68 ℃ 4 min.)×30cycles
4℃ ∞
他社酵素:推奨条件(30cycles)
≪Zymolyase処理なし≫
【遺伝子名】
他種酵母のcDNAライブラリー
【サンプル】
上記cDNAライブラリーを導入したS. cerevisiae Y187を直接PCR反応液に懸濁した。
【ターゲット長】
約500~4,000 bp
【プライマー条件】
Forward 22 mer 5’-ctattcgatgatgaagataccc-3’
Reverse 19 mer 5’-aaattgagatggtgcacga-3’
【サイクル】
KOD-FX: 94℃ 4 min
(98℃ 10 sec.,60℃ 30 sec., 68 ℃ 4 min.)×30cycles
4℃ ∞
【データご提供】
奈良先端科学技術大学院大学 細胞機能学講座
浮辺健先生、大津厳生先生、高木博史先生
【先生からのコメント】
以前から他社のポリメラーゼを用いて酵母のコロニーPCRを行っていたが、ちょっとした条件の違い(コロニーの年齢、使用する菌体の量)などで増えたり、増えなかったりということが頻繁に起きていた。
このKOD FXを使ってすでに100回以上コロニーPCRを行ったが、今までに増幅に失敗したことはない。
さらに、酵母菌体をZymolyaseで処理せずに(大腸菌のコロニーPCRと同様に)、PCR溶液に直接菌体を加える方法でも問題なく増幅できる。
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