逆転写活性を有するユニークなPCR用ポリメラーゼです。
遺伝子検査用原料 TTx DNA Polymerase
TOYOBO
価格表
品名 | Code No. | 包装 | 価格(税別) | 保存温度 | 説明書 仕様書 |
SDS | 法規制※ |
TTx DNA Polymerase
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TTX-119 | 1KU×1本 | ご照会 | -20℃ | ― | S | なし |
TTx DNA Polymerase <Glycerol Free>
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TTX-219 | 1KU×1本 | ご照会 | -20℃ | ― | S | なし |
Hot Start TTx DNA Polymerase
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HSTTX-129 | 10KU×1本(2.5mL) | ご照会 | -20℃ | ― | ― | なし |
Hot Start TTx DNA Polymerase <Glycerol Free>
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HSTTX-219 | 1KU×1本(0.25mL) | ご照会 | -20℃ | M | ― | なし |
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用途
●PCR、RT-PCR
説明
TTx DNA Polymeraseは、Mn2+存在下で逆転写活性を⽰すユニークなPCR酵素です。⾼い増幅活性と5ʼ→3ʼ Exonuclease活性を有するため、TaqMan®アッセイなどのプローブを用いたリアルタイムPCR、RT-PCRにご使用になれます。またTTx DNA Polymerase は、汎用酵素であるTaq DNA Polymerase と⽐べ増幅効率が⾼く、⾼速サイクルでの反応やPCR阻害物質を含むクルードサンプルからの増幅が可能です。
酵素反応用bufferについて
Code No. QRZ-1B1 : dNTPs(A, C, G, U)、Mgを含みます。
Code No. QRT-1B1, QRT-2BS, QRT-3BS : dNTP や金属イオンは含まれておりません。
酵素単品、バッファー・試薬との組み合わせ、包装サイズなどカスタマイズ対応が可能です。詳細はお問い合わせください。
特長
● Mg2+使用で高効率なDNA増幅が可能
TTx DNA Polymeraseは汎用酵素であるTaq DNA PolymeraseやTth DNA Polymeraseに比べ伸長性が高く、効率的な増幅が可能です。
● Mn2+使用で高効率な1酵素系・1-step RT-PCRが可能
TTx DNA Polymeraseは高い逆転写活性を持ち、微量の鋳型からでも効率よくRT-PCRを行うことができます。
DNA・RNAどちらからでも高い増幅効率で増幅が可能です。60°Cにおいて逆転写が可能なため、GCリッチな配列や高次構造をとりやすいRNAの増幅に適しています。
● 高速サイクルで検出可能
TTx DNA Polymeraseは増幅効率が高いため、短時間の反応サイクルでも効率的な増幅が可能です。
● クルードサンプルに強い
PCR阻害物質を含むクルードなサンプル(生体試料、土壌、食品など)からの増幅に優れます。核酸精製なしで増幅が可能です。
● 高速ホットスタート [Code No. HSTTX-129, HSTTX-219]
抗DNAポリメラーゼ抗体を用いたホットスタートシステムを採用しています。抗体を用いたホットスタートは非特異反応の抑制に強力な効果を示し、また、加熱によって速やかに抗体が失活するため、酵素の再活性化も迅速であり、酵素への高温によるダメージを最小限に抑えることができます。
● 凍結乾燥試薬が調製可能 [Code No. HSTTX-219, QRT-2BS, QRT-3BS]
凍結乾燥を妨げるGlycerolを含まないため、凍結乾燥用試薬の原料として利用できます。
実施例
1.調製した試薬の凍結乾燥による影響
Hot Start TTx DNA Polymerase<Glycerol Free> [Code No. HSTTX-219] および10×Buffer for rTth/TTx (DNA/RNA) <Glycerol Free> [Code No. QRT-2BS]、2.5×Buffer for rTth/TTx (DNA/RNA) <Glycerol Free>Stabilizer plus [Code No. QRT-3BS] を用いてqPCR Mixを調製し、凍結乾燥前後の試薬を用いて、6250, 1563, 391, 98, 24コピーの
SARS-CoV-2 RNAの検出を行いました。
その結果、下方の図のようにいずれも良好な増幅が得られ、凍結乾燥による影響がないことがわかりました。
2.血漿を含むサンプルからの増幅
(1) 血漿を含むサンプルを用いたPCRによる検出
Hot Start TTx DNA Polymerase<Glycerol Free> [Code No. HSTTX-219]、2.5×Buffer for rTth/TTx (DNA/RNA)<Glycerol Free>Stabilizer plus [Code No. QRT-3BS] およびTaq DNA PolymeraseをベースとしたリアルタイムPCR試薬を用い、TaqMan®プローブによるアフリカ豚コレラウイルス(ASFV)のDNA(106, 105, 104, 103, 102, 101コピー)の検出をそれぞれ推奨の反応サイクルにて実施しました。
各20μLの反応液に対し2.5μLの血漿を添加し反応を⽐較した結果、Taq DNA PolymeraseをベースとしたリアルタイムPCR試薬では血漿の阻害を受け、増幅が確認されないところ、本試薬では、血漿の阻害を受けることなく増幅が可能でした。
(2) 血漿を含むサンプルを用いたRT-PCRによる検出
Hot Start TTx DNA Polymerase<Glycerol Free>[HSTTX-219]、2.5×Buffer for rTth/TTx (DNA/RNA)<Glycerol Free>Stabilizer plus[QRT-3BS]、RNase Inhibitor[SIN-201]を用い、TaqMan®プローブによるSARS-CoV-2のRNA(6250, 1563, 391, 98, 24コピー)の検出を高速サイクルにて実施しました。
各20μLの反応液に対し1.5μLの血漿添加あり/なしで反応を⽐較した結果、本試薬では高速サイクルを用いても効率的な増幅が可能であり、血漿の影響を受けていないことがわかりました。
90℃ | 30sec. | |||
65℃ | 5min. | |||
95℃ | 1min. | |||
↓ | ||||
95℃ | 3sec. | ×45 | ||
65℃ | 10sec. | |||
※赤字部分は通常よりも 高速で行っています。 |
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- ※ 法規制について
- 毒: 毒物及び劇物取締法[医薬用外毒物]
- 国: 国民保護法[毒素]
- 劇: 毒物及び劇物取締法[医薬用外劇物]
- 組: カルタヘナ法(遺伝子組換え生物等の使用等の規制による
- 危: 消防法[危険物]
- 生物の多様性の確保に関する法律)
- P: PRTR法(化学物質排出把握管理促進法)[届け出義務物質]
- 申: ご購入時に申込書の提出が必要な製品
- 労: 労働安全衛生法[通知または表示義務物質]
- なし: 上記法令や申込書の提出に該当しない製品