課題解決事例
ライフサイエンス企業D社 バイオ研究部
恐れていたキャリーオーバーコンタミネーションによる偽陽性が、まさか自分の研究室内で発生…
これで安心!再び繰り返さないために導入した2つの新たな試薬の実力とは?
背景
ウイルスRNAからcDNAを合成し、その後リアルタイムPCRによる検出といった流れを連日行っていたD社バイオ研究部。ある日突然、すべての検体で立ち上がりが認められたため、あわてて確認すると水でもターゲットが増幅してしまった。研究室内でキャリーオーバーコンタミネーションによる偽陽性が発生したのだ。
課題
キャリーオーバーコンタミネーションによる偽陽性の対応策を模索
バイオ研究部は該当する実験の進行をすぐさま中止。リーダーのA氏らは偽陽性のリスクを低減するための対応に追われることになりました。迅速に研究室内の除染作業を繰り返し行い、検証のために使用した器具や試薬などをすべて破棄し、新しいものを用意しました。
「できる限りの対応をしたつもりでしたが、なかなか解決の糸口が見えず焦りました。ようやく実験を再開できる目処が立つまで、キャリーオーバーコンタミネーションによる偽陽性の発覚から3週間もかかってしまいました」(A氏)
実験が一時ストップしてしまったことにより、当初の実験計画は大幅に遅れてしまいました。もう、同じことを繰り返すわけにはいきません。
バイオ研究部のメンバーは、キャリーオーバーコンタミネーションによる偽陽性を二度と繰り返さないためにどんなことができるのか、さまざまな対策を検討しました。
まずは作業手順の見直しや使用器具の使い分けなど、基本的な改善を実施することにしました。さらにA氏らが中心になりメンバー総出で、実験で使用する試薬や添加剤についての情報収集を行うことにしました。
課題のポイント
・研究室内の除染作業や器具の入れ替えを行ったが、3週間もの時間を要してしまった
・キャリーオーバーコンタミネーションによる偽陽性を二度と繰り返さないために、試薬や添加剤の見直しが必要だった