コーヒーブレイク

アダプターダイマーを減らすライブラリー調製のコツ!

はじめに
このたび、東洋紡から新しくDNA-seq用のライブラリー調製キット「GenNext® NGS Library Prep Kit -KODEasy® -[Code No. LPK-201]」が発売されました!
末端修復やライブラリー増幅には弊社独自のKOD酵素を応用しており、従来製品に比べて操作性を大幅に向上させております。現在キャンペーン価格でご提供しておりますので、DNA-seqを実施されている皆様は使ってみてください!

ということで、今回はDNA-seq用のライブラリー調製に関する実験の紹介です!

DNA-seq用のライブラリーを調製する際、「手順通りに実施しているのに収量が少ない…」「アダプターダイマーが多く、目的ターゲットのライブラリーが減ってしまった…」
そんな経験はありませんか?
ちょっとした操作条件の工夫で、収量アップやアダプターダイマー低減ができるかもしれないです。

実験方法
超音波断片化処理済みのヒトゲノムDNA 10ngから、「GenNext® NGS Library Prep Kit -KODEasy®-」および、「他社ライブラリー調製キット」でライブラリーを調製しました。
操作方法はそれぞれの取扱説明書に従い、アダプターライゲーション工程のみ、以下のように変更しました。

     ①アダプター添加
     ②室温 or 氷上 10分静置
     ③その他の溶液を加えてライゲーション反応

その後のPCR増幅は8サイクルで実施し、それぞれで得られたライブラリーについて分布、収量、アダプターダイマー量を比較しました。

〈実験の概略〉
アダプターライゲーション工程を、室温または氷上で調製した場合を想定し、比較を行いました。

フローチャート


結果
ライブラリー分布

収量 アダプターダイマー量比較

氷上処理した場合、両社製品ともアダプターダイマーの生成が抑えられ、収量も良好でした。一方、室温処理した場合は、KODEasy® は他社製品に比べて影響が軽微でしたが、両製品とも収量の低下やアダプターダイマーの増加傾向が確認されました。

アダプターライゲーションでは氷上操作をすることで、ライブラリーをより安定的に調製できることが示唆されます。

またKODEasy®ではアダプターダイマーを抑える独自組成を採用しており、他社試薬よりもアダプターダイマーができにくく、より安定したライブラリー調製ができることが示唆されました。

これらの結果は用いるサンプルによっても異なる可能性がありますが、アダプターライゲーションは氷上で作業することをお勧めします。


最後に


今回使用した製品はこちら
改良版 次世代シーケンサー用ライブラリー調製キット
GenNext® NGS Library Prep Kit -KODEasy®-

●精製が1回:簡便で、チップなどの消耗品を大幅に削減
●1チューブで反応:簡便で、サンプルの取り違えを防止
●操作性の向上:添加する試薬量が ≧3μL
●増幅のバイアスを低減:ATリッチやGCリッチなターゲットも良好な増幅

*「KODEasy」「GenNext」は東洋紡株式会社のNGS関連試薬を示す登録商標です。

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