コーヒーブレイク

>　2008年 1月 2日  　「アメリカのクリスマスとお正月」

　あけましておめでとうございます。みなさんはどのような年末
年始を過ごされましたでしょうか。今回は、アメリカのクリスマスとお正月
について紹介してみたいと思います。こちらではクリスマスは家族と、
お正月は友達とパーティーをして過ごすのが一般的なようです。2007年
は24日が月曜日ということで、多くの人は21日金曜日に仕事を早目に切
り上げて帰省しました。24、25日が公式な祭日で、25日は多くのお店も休
みになり、日本の元旦のように、家族で静かに過ごすことになります。しか
し、一度25日を過ぎるとこちらでは最大イベントは終わりということで、多く
の民間の機関は通常業務を開始します。なんと、正月は元旦1日のみが休みとなり、2日からどこでも通常業務に戻ります。日本に比べると、新年というのはかなり軽い扱いになりますね。

　大学などの教育機関では冬休み開始ということもあり、今回は22日から1月1日までフルに機能が停止となりました。ただし、この期間中ラボは通常に稼働しています。21日までに必要なものを頼んでおかなかった私は、試薬が受け取れず、仕事が進まない結果となってしまいました。そう、休みになるのは事務方だけで、結局研究者は教授を含め仕事をしているというわけです。この勤勉さは日本以上?と思わなくもありません。
 

 　ところで、こちらではクリスマスというと、25日までの期間に家
  族や友人が子供達に宛てて、大量のプレゼントを送ります。日本のよう
  に一つではなく、毎日/毎週小さなものを一つずつ送る、という具合で
  す。そして子供達は25日まで、届いたプレゼントをクリスマスツリーの
  下に大事に置いておき、25日に一斉に開けます。子供のいる友人宅
  にお邪魔したときは、床一面にプレゼントが転がっている状況でした
  (たぶん40個くらいはあったかと)。カラフルなプレゼントの山に、いい
  歳の大人なハズの私も思わずワクワクしてしまいました。親である友人は、毎年、このラッピングペーパーを片付けるのだけでも大変だとボヤいてはいましたが…。

　さてこの時期、これら大量のプレゼントを運ぶ宅配業者が必要になります。アメリカで最も信頼性の高い宅急便はフェデックスですが、このフェデックスでも、一杯一杯となるらしく、プライマーを初めとした研究試薬の到着も、プレゼントの波に押されてことごとく遅延するという困った結果になりました。一番参ったのが、実験動物をpriority overnight(一夜で必ず届けるという約束便)で頼んだのに、届かず、結局休日出勤でフェデックス事務所まで取りに行くハメになったことです。動物も余計な一日を箱の中で過ごしたことで、具合が悪くなるという始末。クリスマスは毎年やってくるはずです。私はフェデックスを責めたいところでしたが、さすがここはアメリカ、来年からはこの時期には生モノを注文しないようにしよう、ということで済んでしまいました。
 

  さて、私のアメリカでの初クリスマスとお正月ですが、友人とのパーティー
三昧となりました。こちらはとにかくホームパーティーが多いので、私のように
単身外国で暮らす者も、寂しい思いをすることはまずありません。21日から25日
まで夜は連日異なる友人宅でのパーティーです。また。日中はクリスマスショッ
ピングに出かけたり、大量のクリスマスクッキーを延々と皆で作ったりしました。
年賀状に代わるクリスマスカードも書かなければなりません。クリスマス後は、
26日から30日までは通常勤務をこなし、31日から1日にかけては街全体がお祭り
騒ぎとなるので、友人達とさらに遊び、夜はカウントダウンとその後の盛大な
花火を見る、という具合です。やっと連休でゆっくりできる…、という期待も
むなしく、むしろ、いつもより忙しい日々となってしまいました。

　友人の中にはカウントダウンのためだけに、ニューヨークまで足を伸ばす人も
おり、アメリカのクリスマスとお正月は、まさにお祭り騒ぎの一週間という感じ
です。日本の伝統的で厳かな年末年始とは対照的ですね。日本人としては静かなお正月も恋しいところですが、多くの人と賑やかに過ごす、このような年末年始もたまには良いかもしれません。
 

(コンドン)
2008年1月掲載

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