製品別FAQ
【Cell Applications, INC.細胞】
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Q 【細胞一般について】 -80℃のフリーザーで保存できますか?
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A
細胞の輸送については、-80℃で行っておりますが、お手元に届きましたら速やかに液体窒素に移して保存していただきますようお願いします。-80℃で保存された場合、細胞にダメージを与えることになります。
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Q 【細胞一般について】 正常細胞を取り扱うにあたり注意すべき点は?
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A
正常細胞は株化細胞よりもダメージを受けやすく、また増殖が遅い傾向があるため、一旦ダメージを受けてしまうと損傷を回復できず、死滅したり、増殖が止まって十分な細胞数を得られないことがあります。こちらの動画に正常細胞取扱全般に関する注意点の説明がございますので、是非ご覧ください。
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Q 【細胞一般について】 どのような培養容器を選べばいいですか?
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A
細胞により異なりますので、まずは取扱説明書で確認をお願いします。
接着系の細胞は、表面処理をしたフラスコ、ディッシュなどの培養容器を使用してください。
培養容器の品質は、細胞培養に影響を与える場合がございます。Cell Applications, Inc.は、CORNING(接着細胞用一例:430720), GREINERの培養容器の使用を推奨しています。
神経幹細胞の初期の培養には、Total Kitに添付のティッシュを、それ以降は取扱説明書に従って、ご用意ください。 -
Q 【細胞一般について】 培養を始めるときに培養容器のコーティングは必要ですか?
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A
細胞によります。
コーティングの必要な細胞は取扱説明書に記載がありますので、確認をお願いします。 -
Q 【細胞一般について】 細胞蘇生時に注意すべき点は?
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A
凍結保存用培地には凍結保護剤としてDMSOが含まれており、解凍するとDMSOのダメージを受けます。長い時間DMSOの影響を受けた場合は、培養開始後に細胞が死滅しますので、できる限り素早く操作を行ってください。37℃のウォーターバスにチューブの下半分をつけて素早く融解し(通常1-2分)、まだ氷が少し残っている状態でチューブを取り出して消毒したのち、すばやくかつ穏やかなピペッティングを行い、フラスコに入れた培地中に移してください。遠心操作はDMSOよりも強いダメージを受けます。細胞を培地に移すことでDMSOは十分に希釈されますので、遠心によるDMSO除去は行わずそのまま培養してください。
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Q 【細胞一般について】 細胞継代時に注意すべき点は?
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A
トリプシン消化が強いと細胞はダメージを受けます。顕微鏡でこまめに観察して、過消化にならないよう注意してください。また、37℃ではコントロールが難しく、過消化になりがちですので必ず室温で トリプシン処理を行なってください。
細胞は長く培養を行うと容器に強く付着して、回収しにくくなります。その結果、トリプシン処理を長く行うことになり、ダメージを受けてしまって、継代がうまくできないことがあります。また、正常細胞は 細胞密度が過剰になると細胞の形態や性質が変化することもございます。
良く増殖していたのに、継代したら細胞数が減ってしまった、細胞が増殖しなくなったという場合は、 その前の培養時間が長すぎたことが一因の可能性もございますので、ご注意ください。
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Q 【細胞一般について】 ドナーの同意書は、商品に添付されていますか?
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A
商品には添付されていません。
USAの規制に従い、ドナー(またはドナーの家族)が研究目的で使用することを同意したうえで採取した組織を用いていることが記載されたCAIの証明書を提出することが可能です。お問い合わせください。 -
Q 【細胞一般について】 細胞の安全性は?
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A
ヒト血球系細胞はHIV-1、HBV、HCVを、その他のヒト細胞はHIV-1、HBV、HCV、細菌、酵母、カビ、Mycoplasmaを、動物細胞は細菌、酵母、カビ、Mycoplasmaを検定しています。
* 商品に添付のスペックシートに記載がございます。
* 細胞の種類により検査項目、検査方法が異なる場合があります。 -
Q 【細胞一般について】 細胞の由来は?
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A
商品に添付のスペックシートに、性別、年齢、人種(情報がない場合もあります)の記載があります。 購入前に確認されたい場合は、お問い合わせください。
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Q 【細胞一般について】 ヒト細胞を購入する際、ドナーを指定できますか?
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A
1ロット/1ドナーですので、ロットにより人種、性別、年齢が異なります。お問合せをいただければ、ロット情報を提供いたしますので、その中から選んでいただくことが可能です。
また、ロット情報にを定期的に配信するサービスを行っておりますので、ご希望でしたらこちらから登録をお願いします。 -
Q 【細胞一般について】 動物細胞を購入する際、strainを指定できますか?
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A
ご希望のstrainが在庫にある場合はご対応可能です。お問い合わせください。
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Q 【細胞一般について】 専用の培地、試薬を使用する必要がありますか?
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A
専用のもの以外でも使用可能かもしれませんが、不具合が生じた際に保証はできませんので、専用の 製品のご使用をお勧めしています。
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Q 【細胞一般について】 スペックシートのPopulation Doublingの数値がウェブ記載のものより低い
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A
カタログやウェブに記載しているPopulatuion Doubling(分裂回数)は、一般的なLotの数値で、Lotにより幅がございます。特に皮膚系の細胞の黄色、黒人種由来のLotは、分裂回数が低い傾向がございます。
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Q 【細胞一般について】 前に培養したときより増殖が遅いのですが?
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A
同じ種類の細胞であってもLotにより増殖スピードが異なります。製品に添付のスペックシートでdoublingtimeを確認してください。また、皮膚系の細胞の場合、黄色、黒色人種由来の細胞は増殖が遅い傾向があります。
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Q 【細胞一般について】 培養した細胞を一旦保存することは可能ですか?
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A
保存後の細胞の形態、増殖の保証はできませんので、お勧めいたしかねます。
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Q 【細胞一般について】 何回くらい継代できますか?
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A
凍結細胞の培養を開始してからどのくらい元の性能を保っているかは細胞の種類によって異なり、また継代数ではなく、分裂回数で示しています。各細胞のページの右寄、製品内容の下方の性能のところに記載がございます。この回数を超えても分裂する可能性はございますが、その場合の細胞の 形態、性質は保証されませんのでご注意ください。
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Q 【細胞一般について】 文献はありますか?
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A
各細胞のページから引用文献のサイトに入れるようになっています。
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Q 【滑膜細胞(骨関節炎,慢性リウマチ患者由来)について】 ドナーの病態について教えてもらえますか?
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A
ドナーの罹患状況についての情報はプライバシー保護のため公開されませんが、一部のLotで、薬暦の情報がございます。CAI社で在庫している細胞について、薬暦も含めたロット情報をメールでお送りするサービスを行っております。ご希望の方は、こちらのサイトで登録いただきますようお願いします。
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Q 【毛乳頭細胞について】 細胞増殖が悪いようですが?
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A
培地中の血清濃度を高めると良くなる場合があります。
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Q 【毛乳頭細胞について】 ヒト組織の採取部位はどこですか?
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A
頭頂部と側頭部があり、Code No.が異なります。
頭頂部 : CA602t05a
側頭部 : CA60205a
なお、在庫状況によっては部位をお選びいただけない場合もございます。ご了承ください。 -
Q 【毛乳頭細胞について】 ドナーの性別による購入は可能ですか?
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A
1ロット/1ドナーですので、ロットにより性別が異なります。在庫がある場合は、ロット指定でご購入いただくことが可能です。
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Q 【前駆脂肪細胞について】 継代培養できますか?
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A
継代により分化能が低下しますので、繰り返し継代されることはお勧め致しません。
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Q 【前駆脂肪細胞について】 分化実験の場合でもコラーゲンコートは必要ですか?
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A
脂肪分化により細胞が剥がれ易くなります。コラーゲンコートは細胞接着を高める効果があり、剥がれ難くなります。そのため分化実験の際はコラーゲンコート処理されることをお勧めします。
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Q 【前駆脂肪細胞について】 中性脂肪量はどのように測定すればよいですか?
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A
市販の中性脂肪診断薬で定量できます。
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Q 【軟骨細胞について】 購入時にどのくらいの割合で軟骨細胞の表現型を維持していますか?
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A
軟骨細胞は増殖のための単層培養を行った場合、脱分化しますので、凍結保存した細胞はすでに脱分化していると思われます。アルギン酸ビーズに包埋して分化培地で培養を行うことで再分化し、タイプII コラーゲンなどの発現を確認できるようになります。
必要な試薬がセットになった 軟骨細胞アルギン酸ビーズ封入キット[Code No. CA072K] を販売しております。 -
Q 【血球系細胞について】 培養しても増えないのですが?
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A
血球系細胞は分裂しないため、増殖しません。一定期間の維持培養は可能ですので、その間に実験を行ってください。