(KOD FX) 実施例32

KOD FXは、クルードサンプルからの増幅効率に優れた高成功率PCR酵素です。以下に、先生方からいただきましたKOD FXの使用例を掲載いたしております。実験にお役立てください。

 

 実施例16: 病原酵母Cryptococcus neoformans菌体(コロニー)からのダイレクトPCR

 


20090604fig.jpg
M:1kb DNA Ladder
1~5:Cryptococcus neoformans 菌株ナンバー(1:ポジティブコントロール[野生型株]、2:ネガティブコントロール[遺伝子欠損株]、3~5:遺伝子相補株)


【サンプル】
病原酵母Cryptococcus neoformans菌体(コロニー)

【前処理】
なし(コロニーを直接使用)

【ターゲット】
任意の酵素遺伝子 1.8 kb

【プライマー】
20塩基(配列非公開)

【反応液組成】
KOD FX:バッファー 25 μl、2.5 mM dNTP 4μl、プライマー各10 pmol、KOD FX1μl、蒸留水を加え50 μlにメスアップした。その後ツマヨウジでコロニーを採取し、反応液に少量懸濁。
A社高効率PCR酵素:バッファー 5μl、2.5 mM dNTP 4μl、プライマー各10 pmol、酵素 0.2μl、蒸留水を加え50 μlにメスアップ。

鋳型DNAはC. neoformans コロニーまたは抽出DNAを使用。コロニーを用いる際はツマヨウジで採取し、反応液に少量懸濁した。抽出DNAを用いる場合には、1 μl加えた。

【PCR サイクル】

94℃ 5 min

(94℃ 30 sec, 60℃ 30 sec, 72℃ 1.5 min) 30 cycles

72℃ 5 min

4℃ ∞

【結果】
KOD FXを用いてC. neoformans コロニーからのダイレクトPCRを試みたところ、全てのサンプルからの増幅が確認できたが、A社高効率PCR酵素を用いた場合ではほとんど増幅が認められなかった。なお、抽出・純化したゲノムDNAを鋳型としてPCRを行ったところ、いずれの酵素を用いた場合でもターゲットの増幅が確認できた。


【データご提供】
千葉大学真菌医学研究センター   李皓曼 先生、清水公徳 先生

【先生からのコメント】
これまでCryptococcus neoformansからのPCR増幅は菌体のビーズ破砕など煩雑な前処理もしくは高価なDNA抽出キットを使用したDNAの純化が必須であったが、KOD FXを用いた場合、菌体からのダイレクトPCRが可能となりました。以降、複数の人間がそれぞれ異なる遺伝子をターゲットとしてPCR実験を行いましたが、概ね良好な結果を得ています。

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