課題解決事例

G薬科大学 生命科学研究室

クルードサンプルの取り扱いが難しく、そのおかげで他の実験にも影響が…

精製なしの高速PCRで伸長時間の短縮を実現!新たに見つけた評価キットの実力とは!

解決

解決のポイント

  • ・東洋紡のPCR評価キットKOD One® PCR Master Mix(以下、KOD One®)なら、オリジナルの酵素や添加剤の効果により、精製なしに高速PCRで増幅可能

  • ・KOD One® なら、30sec/kb試薬と比べて、10kbのターゲット領域のPCRにかかる時間を約1/3に短縮可能

  • ・評価の結果、同様の効果が得られPCRの伸長時間を大幅に短縮することで、PCRを早く終了することができた

10kbのターゲット領域のPCRにかかる時間を約1/3に短縮?精製なしに高速PCRで増幅できた理由とは?

解決策を求め、情報収集を進めていた研究員の一人が、東洋紡のWebサイトにある課題解決事例を見つけます。鹿児島県の小宝島の硫気孔から採取した細菌より抽出した酵素であるKODを改良したものに、東洋紡オリジナルの添加剤を加えたPCRキットを使用して、PCR工程のボトルネックであるPCRにかかる時間の短縮を見事に解決した事例でした。

この事例を見たT氏はすぐに問い合わせて、このPCR評価キットについて質問をおこない、回答を得ました。
「この最新版キットの正式名称はKOD One® PCR Master Mix(以下、KOD One)というもので、クルードサンプルの精製なしに、高速PCRで増幅可能という特長がありました。PCRの伸長時間に30sec/kbかかる試薬と比べて、このKOD One®なら10kbのターゲット領域のPCRにかかる時間を約1/3に短縮することが分かり、時間短縮という改善への期待が膨らみましたね」(T氏)

早速、T氏たちは提供してもらったKOD One®のサンプルを使い、血液のDNA検出、PCRを実施してみました。すると、以前に試したダイレクトPCRキットではできなかった、精製をしないクルードサンプルからの高速PCRによるDNA増幅を、短時間で実現することに成功したのです。
何度かPCRを繰り返しましたが、結果はマウステールライセートや植物ライセートなど他のクルードサンプルでも同様で、今までの時間を短縮することができました。KOD One®に手ごたえを感じたT氏は、生命科学研究室内で協議を行い、KOD One®の全面採用が決定します。

KOD One®を使いはじめてから、次の実験へ素早く移行できるようになり、他の実験に影響を与えることが激減。実験結果がより早く得られるようになりました。
*KOD One® は東洋紡の研究用試薬を示す商標です。

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