コーヒーブレイク

「再四 西海岸。の風に吹かれて」 第33回

第33回 分子「燦燦」学  <2012年6月>

  みなさん、こんにちは。「西海岸。」です。西日本の西海岸地方に住む一地方大学教員です。

   新学年を迎えて、「西海岸。」の周辺には多様な方が転職してこられました。異色なおひとりは元フリーライターのYさん。これまで、いわゆるタレント本のゴーストライターなども手がけたことがあるそうです。雑誌の原稿などに穴が空くと飛び込みでの仕事も頻繁にあったそうです。急ぎの仕事の場合、一晩で原稿用紙何枚くらい書けますかと尋ねたら80枚くらいという返事でした。今後は、大学の◯長さんや副学◯さんあたりから、何かの挨拶原稿の下書きの仕事がきたら、Yさんに頼むことにしましょう。ただし、この「西海岸。」の原稿ばかりは本業の仕事ではないので、ゴーストライターをやってもらうわけにもいきません。

  このエッセイは、たいていは、内容を考える前にタイトルを先につけます。私より若くてもお孫さんがいる方も珍しくなくなってきており、もう、オヤジと言われるより、ジイさんと呼ばれてもしかたのない年になったのですが、せめて、寒い(内心はクールと思ってる)「オヤジ自虐ギャグ」を飛ばして抵抗するのです。というわけで、連載33回⇒サンサン⇒燦燦の連想ゲームで、今回は分子「燦燦」学です。「連想ゲーム」といえば、往年のNHKの有名番組で、出演者の壇ふみさんのファンでしたが、彼女が一浪さえしなければ、若かりし頃同じキャンパスを闊歩していたはずなのに・・・と数十年前とは異なるキャンパスで新学年を迎えています。

  分子燦燦学などという学問があるはずがないのですが、念には念をいれてグーグルしますと、 英文ページのSun Sun molecular science ではないですか? と問い直されました。あっぱれの迷訳です。ちょっと長かった冬も終わりを告げ、遅かった桜もあっという間に通過し、4月末には早々と真夏日の気温を記録しましたので、太陽さんさんと降り注ぐ季節到来に間違いありません。


  太陽といえば、5月21日(月)の金環日食は、みなさん、体験されましたか。関東地方はじめ、大阪、名古屋、東南海地域のかたは皆既金環日食を、その他でも部分食を観測できました。1999年8月11日にヨーロッパで皆既日食が観察された際には、ドイツで仕事をしていたので、休暇をとって、南部のシュツットガルトまで200kmほど車を走らせ、正午前の皆既の時間には間に合いました。高速道路上でしたが、多くの車は一斉に止まり、本当に真っ暗闇になり、気温もさーっと下がり、まさに鳥肌が立つ感動の数分間でした。夏休みで遊びに来ていた甥っ子にも見せられてよい思い出になりました。今回は、「西海岸。」の現在住んでいるところでは、部分金環食しか観測できないため、あの感動を思い出しているうちに、見たい気持ちが高まり、前日のうちに上京し、息子のマンション近くの目黒区の碑文谷公園で、観測してきました。朝から曇っていて観測できるか心配でしたが、ちょうど、金環になった時間帯は、雲の切れ間からきれいに見えたり、また雲がかかっても、かえって遮光フィルターなしでも肉眼でも見えたりと、さまざまに楽しめました。皆既日食とは異なり、やや薄暗くなっただけで真っ暗闇にはなりませんでしたが、やや異変を感じたのか、鳥が鳴いたり、犬が吠えたりしていた様子は、ちょうど、同じ場所にいた方が、投稿された動画の音声からもうかがえます。

   さて、やっとバイオの話題です。4月末には東京ビッグサイトでBioTech2012−第11回 国際バイオテクノロジー展−という展示会に参加しました。この展示会はなかなかユニークなビジネスモデルで運営されており、入場料は数千円ということになっていますが、WEB上での申し込みやダイレクトメールで無料の招待券を大量に配布しており、名刺を持っている人なら、たいてい入場できますので会期3日間で入場者数万人の賑わいです。展示会で商談目的の企業や研究成果を発表したい研究室からは別途、展示料を集めているからこそ、運営できているようですが。夜のレセプションには別途招待券が必要ですが、アドバイザリーコミッティー委員長の新井賢一先生(東大名誉教授)をはじめとして、普段はなかなか近づけない、製薬会社の幹部の方々にお会いできるよい機会ですので、毎年、必ず参加しております。新井先生ご夫妻にご挨拶をしていると、その場に近づいてきたのが、高校の同窓のT君。高校の同窓会で10年近く前に会ったきりで、仕事上の付き合いはなかったのですが、診断薬や細胞など扱う某社の社長になっていて驚きましたが、旧交を暖めることができました。新井先生からは、臨床試験関係でNPOを立ち上げようとされている重要な方も紹介され、みなで新井先生のカメラにおさまったのですが、その日の深夜のうちに、写真がメールされてきたのには驚きました。さすがに、本エッセイの第4回 分子「華族」学物語で紹介した、コーンバーグ先生の著書「輝く二重らせん」のなかで、「さあ直ちに取り掛かろう」“We can begin immediately”という名言が引用された新井先生だけのことがあります。私もすぐに寝る前に返礼のメールをしたのですが、そのコメントがまた未明の午前4時すぎに返ってきました。さすが、午前2時から午前6時を執筆にあてていたコーンバーグ先生のお弟子さんだけのことはあります。とても私には真似ができません。真似ができないといえば、研究者を志す若い人への40年以上も前の古典を 第14回 分子「銅走」学で紹介したことがありましたが、最近の若い人向けへのエールというかアジテーションとして、以下の、とても「西海岸。」には真似できない2名のスーパーエリート研究者の姿勢と宣言に注目しています。ぜひ、新学期の今こそ読まれることをお薦めします。

1.  21世紀のインターナショナルスーパーエリート集団がめざすもの
2.  君たちに伝えたい3つのこと

   そうそう、燦燦というのは、コーンバーグ先生の誕生日の3月3日にも通じるものでした。
書きだしでは思いもつかなかったオチがついたところで、みなさん、お元気で。

(西海岸。)
2012年6月掲載

Indexに戻る

製品検索

人気キーワード


コンテンツ

  • 実験実施例
  • 実験サポート
  • 製品選択ガイド
  • 製品一覧
  • TOYOBO LIFE SCIENCE UPLOAD 情報誌
  • コーヒーブレイク
  • お問い合わせ・資料請求
  • TOYOBO バイオニュース メールマガジン登録
  • CELL APPLICATION, INC.
  • 東洋紡バイオ事業統括部 公式Twitterはこちら
  • PCRは東洋紡