「昼休みのベンチI」 第4回

『バイオ研究者の知財戦略−アイデアの作り方からその活かし方-』(第4回)  <2007年10月>

  さて、皆さんは、左脳は、言語と理論で思考し、計算する脳で、一方、右脳は本能的能力から発達した脳で、五感、直感で 瞬間的に記憶したり、情報を取り込む脳とお聞きになったことがあると思います。今、理論的に思考している、と意識した時、果たして、左脳が働いていると感じることがありますか? 実感出来ませんよね、だったら、左脳でも、右脳でも、どちらでもいいじゃないですか。同じ自分ですから。今回からは、左脳の領野?に入りますが・・・。 

   では、前回の続き、お読みください。

  こうして実証されたアイデア(第1〜3回参照)は、論文投稿や特許申請として、公開し、知財としての権利化をすることになります。これからは、知財戦略で重要な特許の話しを進めます。特許請求の範囲(クレーム)の書き方一つで、その後、大きな影響を及ぼしますので、理解を深めておいてほしいですね。

1.特許出願〜登録までの流れ

出願から査定までの手続きの流れは、概ね、以下の通りです。

   特許出願〜登録までの流れ


2.具体的な手続きについて

    以上、全体の流れをご理解いただいたとおもいます。次に、研究機関の知財担当者、
    或るいは、TLOにご相談し、下記のことを具体的に行動していきます。

    具体的な手続きについて

3.特許を作成するにあたって

    では、実際の特許の書き方に移ります。特許申請には、願書、特許請求の範囲、
    明細書、図面(必要に応じて)、要約書の5点を作成する必要があります。
    昔と比べ、現在、特許は誰でも出願できるように非常に分かりやすく、電子出願で、
    簡単になってきました。自分一人で特許出願するつもりで、特許庁ホームページ
    を一度お読みください。

                             特許を作成するにあたって

   いかがでしたでしょうか。少し、特許について、ご理解が深まりましたでしょうか。次回は、バイオ関連の特許の話しをしますので、ご期待ください。

★今月の参考図書

特許出願のてびき  社団法人発明協会
知っておきたい特許法  工業所有権法研究グループ 財務省印刷局
バイオ特許の実務  辻丸光一郎 (財)経済産業調査会
バイオテクノロジーの進歩と特許  (財)知的財産研究所
遺伝子ビジネスとゲノム特許  日本感性工学会・IP研究会 (財)経済産業調査会
構造生物学  倉光成紀、杉山政則編 共立出版 蛋白質の特許戦略

 

(昼休みのベンチ)
2007年10月掲載

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