実施例

KOD -Plus- 実施例8 ヘパリン含有サンプルを用いたPCRにおけるBetaine添加効果

血液中にはPCRの阻害物質が多く含まれており、これを鋳型としたPCRは成功しにくいことが知られています。
これまでに血液をサンプルとしたPCRにおいてはTaq DNA polymeraseよりもTth DNA polymeraseが有利なことや、血液中の阻害物質はHemoglobin、Lactoferrinであり、その影響を回避する添加剤としてBSAやBetaineが有用であることが報告されています。一方、抗血液凝固剤であるヘパリンもPCRを阻害することが知られています。
今回は、ヘパリン含有サンプルを鋳型としたPCRの検討を行い、Betaine存在下でΔTth® DNA polymeraseを用いることにより、ヘパリン阻害効果を低減するという結果を得ましたので報告します。

【方法】
下記条件を基本条件として検討を行いました。
(1)基本反応液組成                                      (2)サイクル条件 

  buffer  : 各酵素添付buffer   94℃, 2min.    
    (KOD -Plus-はMgSO4を最終1mM添加)    ↓    
  dNTPs  : 0.2mM   95℃, 20sec.

 
 30cycles

  プライマー  : 0.2μM   55℃, 30sec.
  酵素  : 1U/reaction   68℃, 30sec.
  反応液量  : 50μL        
  ターゲット  : β-globin 560bp        


【結果および考察】
(1) 各種DNA polymeraseにおけるBetaine及びBSA添加効果
ヘパリン採血管で採取した全血1μLをサンプルとしてrTaq、△Tth®、KOD -Plus-、KOD Dash®でのBetaine及びBSAの添加効果の検討を行いました。その結果rTaqでは増幅が見られないのに対して、他の3種類の酵素ではBetaine添加効果が確認されました。(図1)

(2) 各種DNA polymeraseにおける血液量の影響
実験(1)の結果から△Tth®、Tthは1M、KOD -Plus-、KOD Dash®は1.5MのBetaineを添加し、1〜4μLの全血を用いたPCRを行いました。また対象としてTaqベースの他社のLong PCR酵素も同時に行いました。その結果TaqをベースにしたLong PCR酵素ではBetaine添加時でも増幅を確認できなかったのに対して、他の4種類の酵素では血液4μLでも増幅が確認されました。また△Tth®は血液量に依存して増幅量も増加する傾向が認められました。(図2)

(3) Betaine存在下における各種DNA polymeraseのヘパリン阻害効果
ヘパリン採血管に採取した血液からMagExtractor-Genome-を用いて抽出したゲノムDNA40ngを鋳型として、種々のヘパリンナトリウムを添加し、阻害効果の確認を行いました。(Betaine濃度は実験2と同じ)。
その結果、△Tth®が最もヘパリンの影響を受けにくいことがわかりました。    (図3)
 

(追記)
現在は、△Tth® 販売はございません。


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