高速マルチプレックスPCR検出キット

腸内細菌遺伝子検出キット -プローブ検出-

TOYOBO

価格表

Code No. 包装 価格(税別) 保存温度 説明書
仕様書
SDS 法規制
FIK-351 480回用 ¥240,000 -20℃ なし

用途

●腸内細菌遺伝子の検出

説明

腸内細菌遺伝子検出キット-プローブ検出-は、食中毒原因菌として知られるサルモネラ、腸管出血性大腸菌(EHEC)、赤痢菌の遺伝子を、マルチプレックスPCRにて増幅し、プローブにより検出するキットです。検出原理を従来の融解曲線解析からプローブ解析に変更したことで、判定を悩ます融解曲線のピークの判断が不必要となり、判定が容易になりました。また、複数菌種の同時検出が可能になりました。

特長

●プローブ解析を採用し、判定が容易
融解曲線解析による食中毒原因菌(サルモネラ・腸管出血性大腸菌・赤痢菌)のPCRスクリーニング法では、ピークの有無の確認が必要であり、ピークの判断が困難な場合がありました。本製品では、プローブ法解析を導入したことで特異性が向上し、増幅曲線による判定になったことで、判定が容易になりました。

【サルモネラ遺伝子検出例】

●複数菌種の同時検出が可能
融解曲線解析では、反応液中に複数菌種が存在し、菌数の差が大きい場合、菌数が多い遺伝子のみを検出することがありましたが、プローブ解析にすることで、同時検出が可能となりました。異なる菌種が104コピーと10コピーで1チューブに存在した場合でも、プローブ解析では、104コピーだけでなく10コピーの同時検出が可能です。
3菌種の同時検出も可能ですので、次工程の塗抹培養に用いる培地を絞ることが可能です。

●迅速、PCR反応時間は、約50分*
検便懸濁液を加熱・遠心分離するだけでPCRに使用できます。リアルタイムPCR 装置に反応液をセットしてから、約50分で結果を確認することができます。
*解析時間は、リアルタイムPCR装置の種類によって若干異なります。

●簡便
サンプルの調製は検便懸濁液を加熱・遠心分離するだけです。
弊社独自技術で核酸精製不要のPCRを実現しました。検便検体を水に懸濁し、加熱処理と遠心分離を行ったものをPCRに使用します。面倒なDNA精製は必要ありません。
また、本製品はマルチプレックスPCRにより3菌種を一つの反応で検出できるため、リアルタイムPCR装置に反応液をセットするだけで、チューブを開けることなく、1チューブで検出することが可能です。


●4チャネルの同時検出が可能なリアルタイムPCR装置に対応
本製品は、FAM、ROX、HEX、Cy5検出用チャネルを有し、これらチャネルの同時検出が可能なリアルタイムPCR装置でご使用いただけます(例:Bio-Rad CFX96 TouchTM Deep WellリアルタイムPCR装置、Roche  LightCycler®96など)。

●キャリーオーバー汚染のリスクを低減
偽陽性の発生原因として、キャリーオーバー汚染があります。本製品は、PCRから蛍光検出までをチューブを開けることなく、1チューブで検出することができるため、キャリーオーバーのリスクが低減しています。さらに、本製品は、混入した増幅産物を分解することが可能なUracil-DNA GlycosylaseをPCR Master Mixに含むため、103~104コピー/反応程度の混入したPCR増幅産物を分解し偽陽性を防止することが可能です。

●検便検体のスクリーニングに利用可
本製品は、50検体をプールした糞便検体から腸内細菌の検出が可能な感度を有しています。そのため、検便検査のスクリーニングに使用することができます。本製品によるスクリーニングを実施する利点として下記の4点が挙げられます。

1)検査当日に90~95%の陰性検体を判定できます。
スクリーニングは数時間で完了できますので、検査当日に90~95%の陰性を判定することができます。陽性となったプールに含まれる検体は、個別に培養法にて検査し陽性を判定します。

2)塗沫培養の検体数を10分の1以下に低減できます。
本製品で90~95%程度の陰性検体を排除できますので、培養法の検体数を全検体数の10分の1以下に低減できます。

3) 複数菌種の同時検出が可能なため、塗抹培地を選択することができます。
融解曲線解析タイプの検査キットでは陽性プールに対して、すべての菌種に対応する培地に塗抹培養する必要がありました。本製品では菌種の識別も明確であり、共感染の同時検出が可能となったため、PCR陽性菌種に対応する培地のみに塗抹培養することが可能であり、塗抹枚数の削減が可能です。

4)判定が簡便です。
本製品では、増幅曲線により判定を行います。そのため、コロニーの色や形状による判定に比べ判定が簡便です。検出原理を従来の融解曲線解析からプローブ解析に変更したことで、判定を悩ます融解曲線のピークの判断が不必要となり、判定が容易になりました。

実施例

検出感度の確認

サルモネラゲノムDNA、腸管出血性大腸菌ゲノムDNA、赤痢菌ゲノムDNAをそれぞれ1,000コピー、100コピー、10コピー/反応になるように陰性糞便の熱処理液に添加したものをサンプルとして、本製品を用いて検出を行いました。解析にはBio-Rad CFX96 TouchTM Deep Wellリアルタイム解析システムを用いました。



その結果、いずれの遺伝子の増幅を確認することができました。また、陰性糞便をサンプルとして、本製品を用いて検出を行った結果、内部標準のみの増幅が認められ、陰性と判定されました。

製品内容

PCR Master Mix 1.68mL×5本
10×Primer Mix 1.2mL×1本
10×Probe Mix 1.2mL×1本
※PCR480反応分、50検体プール時検便検体24,000検体を処理可能。

基本反応条件

反応条件
PCR Master Mix 14.0 μL
10× Primer Mix 2.0 μL
10× Probe Mix 2.0 μL
前処理済糞便検体2.0 μL
Total 20.0 μL

サイクル条件
【Bio-Rad CFX96 TouchTM Deep Well】
96℃, 20sec.
(96℃, 2sec. 63℃, 20sec.)  ×10cycles
(96℃, 2sec. 63℃, 20sec.)(検出) ×35cycles


※上記以外のリアルタイムPCR装置でもご使用になれます。
装置により、最適なサイクル条件が異なりますので、詳しくは東洋紡テクニカルラインまでお問い合わせください。

増幅曲線データから陽性または、陰性を判定するソフトウェアをご用意しております。製品ご購入の方に無償でご提供いたします。詳しくは東洋紡テクニカルラインまでお問い合わせください。

※ 法規制について
毒: 毒物及び劇物取締法[医薬用外毒物]
国: 国民保護法[毒素]
劇: 毒物及び劇物取締法[医薬用外劇物]
組: カルタヘナ法(遺伝子組換え生物等の使用等の規制による
危: 消防法[危険物]
   生物の多様性の確保に関する法律)
P: PRTR法(化学物質排出把握管理促進法)[届け出義務物質]
申: ご購入時に申込書の提出が必要な製品
労: 労働安全衛生法[通知または表示義務物質]
なし: 上記法令や申込書の提出に該当しない製品

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