リアルタイムPCR法によるノロウイルス検出キット
ノロウイルス検出キット G1/G2 -高速プローブ検出-
TOYOBO
価格表
用途
●ノロウイルス遺伝子の検出
説明
ノロウイルス検出キットは、急性胃腸炎を引き起こす食中毒の原因として知られているノロウイルスを検便検体からTaqMan®プローブを用いて1-step RT-PCR法で検出するキットです。反応組成の最適化により、RT-PCRの高速化を実現しました。弊社姉妹品であるノロウイルス検出キットG1/G2-プローブ検出-と比較して、反応時間が30分短くなり、検便検体を前処理後、52分~1時間10分程度で反応・検出が完了します。
※本製品は、大量調理施設衛生管理マニュアル(平成9年3月24日衛食第85号別添(最終改正:平成29年6月16日付け生食発0616第1号)に記載のノロウイルス検査法に対応しております。
特長
●より迅速、RT-PCR・TaqMan®プローブによる検出が最短52分で完了
反応組成の最適化により、RT-PCRの高速化を実現しました。検便検体を前処理後、52分~1時間10分*程度で反応・検出が完了します。
*検出時間はリアルタイムPCR装置により異なります。最短52分は、Roche LightCycler® 96の反応時間です。
●操作が簡便!室温での試薬調製が可能
熱処理後は、チューブに反応液を添加するのみでRT-PCRが可能です。試薬の調製はすべて室温で可能ですので、アイスブロックや氷の準備が不要であり、霜の付着を心配する必要がありません。
また、弊社姉妹品(ノロウイルス検出キットG1/G2-プローブ検出-で必要とした専用懸濁液による便懸濁が水で可能になりました。
●G1/G2のタイピングが可能
G1遺伝子をCy5チャネル、G2遺伝子をROXチャネルと異なる波長で検出するため、G1/G2のタイピングが可能です。
G1およびG2遺伝子の検出には、厚生労働省通知法( 「ノロウイルスの検出法について」厚生労働省医薬食品安全部監視安全課( 平成15 年11 月5 日付け食安監発第1105001 号別添) )に収載されたプライマー、プローブを使用しております。
●共感染の検出が可能
合成RNAのスパイク実験により、G1、G2 RNA50コピー対1×105コピーまでの同時検出が可能であることを確認しています。
●安心:UNG処理を行うため、キャリーオーバーのリスクを低減
偽陽性の発生原因としてキャリーオーバー汚染があります。本製品は、混入した増幅産物を分解可能なUracil-DNA Glycosylase(UNG)を含むため、混入したPCR増幅産物を分解し、偽陽性のリスクを低減できます。
●様々なリアルタイムPCR装置に対応
FAM、ROX、Cy5チャネルの3種類で検出可能なリアルタイムPCR装置であれば、ご使用いただけます。 Bio-Rad CFX96 TouchTM Deep Well リアルタイムPCR 装置では、57分、 Roche LightCycler® 96の場合は、52分でRT-PCR・検出が可能です。装置によって、RT-PCR、検出時間が異なりますが、52分~1時間10分程度で解析が行えます。
実施例
1.陰性糞便の前処理液にスパイクした合成RNAの検出
G1またはG2 RNAを0コピーから1.25×104コピーまでスパイクし、ノロウイルス検出キットG1/G2-高速プローブ検出-[Code No. FIK-253]を用いて検出を行いました。その結果、50コピーまですべての検出が可能でした。
2. 合成RNAを用いた共感染モデルの検出
ノロウイルスの感染例において、まれにG1・G2両タイプが検出された例が報告されています。そこで本キットにおけるG1・G2共感染モデルを用いて検討しました。G1、G2 RNAのいずれかを1×105コピー、他方を50から1×105コピーまでスパイクし、ノロウイルス検出キットG1/G2-高速プローブ検出- [Code No. FIK-253]検出した結果、一方が1×105コピー存在しても他方は50コピーの検出が可能であることを確認しました。
(参考)ノロウイルスの流行株の判定や感染源の特定における弊社キットの活用例 - * - * -
(配列解析用サンプル調製)イノシンを含むプライマーを用いた1-step RT-PCRによるノロウイルス遺伝子の増幅
- 製品内容
前処理液 440μL×1本 反応液 1,100μL×3本 酵素液 550μL×1本 プライマー液(G1/G2) 550μL×1本 プローブ液(G1/G2) 550μL×1本
- 基本反応条件
反応液組成 反応液 30μL 酵素液 5μL プライマー液(G1/G2) 5μL プローブ液(G1/G2) 5μL 前処理済懸濁液 5μL Total 50μL
サイクル条件 Bio-Rad CFX96 TouchTM Deep Well 逆転写反応 42℃ 5min. プレ変性 95℃ 10sec. 変性
会合・伸長97℃
54℃1sec.
22sec.10cycles 変性
会合・伸長95℃
54℃1sec.
22sec.30cycles (検出)
※上記以外のリアルタイムPCR装置でもご使用になれます。
装置により、最適なサイクル条件が異なりますので、詳しくは東洋紡テクニカルラインまでお問い合わせください。
増幅曲線データから陽性+、陽性++、陽性+++または、陰性を判定するソフトウェアをご用意しております。製品ご購入の方に無償でご提供いたします。詳しくは東洋紡テクニカルラインまでお問い合わせください。
- ※ 法規制について
- 毒: 毒物及び劇物取締法[医薬用外毒物]
- 国: 国民保護法[毒素]
- 劇: 毒物及び劇物取締法[医薬用外劇物]
- 組: カルタヘナ法(遺伝子組換え生物等の使用等の規制による
- 危: 消防法[危険物]
- 生物の多様性の確保に関する法律)
- P: PRTR法(化学物質排出把握管理促進法)[届け出義務物質]
- 申: ご購入時に申込書の提出が必要な製品
- 労: 労働安全衛生法[通知または表示義務物質]
- なし: 上記法令や申込書の提出に該当しない製品