rTth DNA Polymerase

TOYOBO

価格表

Code No. 包装 価格(税別) 保存温度 説明書
仕様書
SDS 法規制
TTH-301 250U×1本 ¥15,000 -20℃ なし

用途

●PCR、RT-PCR

説明

高度好熱菌Thermus thermophilus HB8由来の耐熱性DNA polymeraseであり、組換え体で生産したリコンビナントタイプです。
本酵素は逆転写活性を持ち、その活性はMn2+存在下にて強く促進されます。この性質を利用して、逆転写反応とPCRを同一の酵素で行うこと(1-step RT-PCR)ができます。
また、Taq DNA polymeraseよりも耐熱性が高く、GC-richなターゲットの増幅効率にも優れるという特長があります。

特長

●高効率
Taq DNA polymeraseに比べ、GC-rich ターゲットやクルードサンプルなどの増幅効率に優れています。

●1液系でRT-PCR可能
本酵素は、Mn2+存在下でRTase活性を示すため、RT-PCRに使用できます。
また、60℃においてRT反応が可能なため、GC-richなターゲットや高次構造をとりやすいターゲットの増幅にも適しています。

実施例

1.rTth DNA Polymeraseを用いたゲノムPCR

本酵素を用いて、ヒトゲノム50ngを鋳型として、ターゲット長180bp〜1.3kbのPCRを行いました。
その結果、それぞれの鋳型について良好な増幅が見られました。
本酵素ではさまざまなターゲットについてPCRを行うことができます。


 

2. rTth DNA Polymeraseを用いたRT-PCR例

本酵素を用いて、酵母Total RNA1μgを鋳型とした、アクチン(ターゲット長180bpと300bp)のRT-PCR、および二次構造を取りやすいと思われた18S rRNA(380bp)のRT-PCRをヒトTotal RNA(100pg、10pg)を鋳型として行いました。
また18S rRNAは、M-MLV Rtase + Taq DNA PolymeraseのRT-PCRとの比較を実施しました。

RT反応条件
0.2mM dNTPs、1mM MnCl2、Reverse Primer 2pmoles/μL、10U RNase Inhibitor、および 5U rTth DNA Polymeraseを含むRT Buffer(10mM Tris-HCl(pH8.3)、90mM KCl)20μL中で、60℃、30min.行いました。

PCR条件
10×Chelating Buffer(100mM Tris-HCl(pH8.3)、1M KCl、7.5mM EGTA、0.5% Tween20)を1×濃度になるようにRT反応液に添加した後、Forward Primerを0.4pmoles/μL、MnCl2を1.88mMになるように添加し、Final 100μLの系でサイクルを行いました。



その結果、良好なRT-PCRの結果を得ることができました。また二次構造を取りやすいと思われた、rRNAを鋳型としたRT-PCRにおいては、60℃でRT反応を行ったrTth DNA Polymeraseの方が、M-MLV Rtase 42℃で行ったものより強い増幅が確認できました。
今回はrTth DNA Polymeraseを用いましたがTth DNA Polymeraseでも問題はありません。
またワンステップ反応でRT反応とPCRを反応を行う場合には、本酵素を使用したキット「RT-PCR Quick Master Mix」をお勧めします。

参考文献

1) T. W. Myers and D. H. Gelfand, Biochem., 30: 7661-7666(1991)
2) K. Yamada et al., J. Biochem.(Tokyo), 130: 335-340(2001)


製品内容

Tth DNA Polymerase(5U/μL)
                                       50μL×1本
10×Buffer[TTH-3R]     1mL×1本
Dilution Buffer[TTH-3D]   1mL×1本
2mM dNTPs[NTP-201]     1mL×1本
 

形状:
10mM Tris-HCl(pH7.5)
300mM KCl
0.1mM EDTA
1mM DTT
1% Triton® X-100
500μg/ml BSA
50% Glycerol

10×Buffer組成:
100mM Tris-HCl(pH8.9)
800mM KCl
15mM MgCl2
1% Triton® X-100
1% コール酸ナトリウム
5mg/ml BSA

Dilution Buffer組成:
形状と同じ組成です。

活性の定義:
75℃において、30分に10nmolの全ヌクレオチドを酸不溶性画分に取り込む酵素量を1Uとします。

起源:
E.coli 組換体

注意事項

PCRには製品に添付されているdNTPsまたは別売りのdNTPs Mixture (2mM) [NTP-201]をご使用ください。他のdNTPsでは、十分な性能が得られない場合があります。

ワンポイントアドバイス

●PCR産物のクローニング
本酵素によるPCR産物は、Taq DNA polymeraseと同様にTAクローニング法によってクローニングできます。本酵素は校正活性を示さないため、PCR時の正確性はMg2+存在下においてはTaq DNA polymeraseとほぼ同等です。
高効率TAクローニングキット「TArget CloneTM」などをご使用いただけます。

●PCR条件の設定について
基本的にはTaq DNA polymeraseと同じ条件にて行うことができます。増幅がみられない時には、変性からアニーリングの移行過程に、1sec./1℃のスロープを設定すると良い場合があります。

●RT-PCR反応
本酵素はMn2+存在下において、逆転写反応とPCRを同一酵素で行うことができますが、正確性が落ちるため、RT-PCR産物のシーケンスやクローニング目的には向きません。

※プライマーのTm値の計算は、最近接塩基対法(Nearest Neighbor method)を用いております。プライマーのTm値計算表(EXCEL)は、こちらからダウンロードいただけます。イノシンを含むプライマーのTm値はこの方法では計算できません。

English Page

※ 法規制について
毒: 毒物及び劇物取締法[医薬用外毒物]
国: 国民保護法[毒素]
劇: 毒物及び劇物取締法[医薬用外劇物]
組: カルタヘナ法(遺伝子組換え生物等の使用等の規制による
危: 消防法[危険物]
   生物の多様性の確保に関する法律)
P: PRTR法(化学物質排出把握管理促進法)[届け出義務物質]
申: ご購入時に申込書の提出が必要な製品
労: 労働安全衛生法[通知または表示義務物質]
なし: 上記法令や申込書の提出に該当しない製品

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