リアルタイムPCR用細胞溶解cDNA合成キット(培養細胞用)

SuperPrep® Cell Lysis & RT Kit for qPCR

TOYOBO

価格表

SuperPrep® Cell Lysis & RT Kit for qPCR

Code No. 包装 価格(税別) 保存温度 説明書
仕様書
SDS 法規制
SCQ-101 100回用 ¥76,000 -20℃ なし
SCQ-101X5 100回用×5 ¥325,000 -20℃ なし

SuperPrep® Cell Lysis for qPCR

Code No. 包装 価格(税別) 保存温度 説明書
仕様書
SDS 法規制
SCQ-201 100回用 ¥39,000 -20℃ なし

SuperPrep®/THUNDERBIRD® Probe qPCR Set

Code No. 包装 価格(税別) 保存温度 説明書
仕様書
SDS 法規制
SCQ101/QPS101 SCQ-101とQPS-101のセット ¥99,500 -20℃ なし

SuperPrep®/THUNDERBIRD® SYBR™ qPCR Set

Code No. 包装 価格(税別) 保存温度 説明書
仕様書
SDS 法規制
SCQ101/QPS201 SCQ-101とQPS-201のセット ¥99,500 -20℃ なし

SuperPrep®/THUNDERBIRD® Next Probe qPCR Set

Code No. 包装 価格(税別) 保存温度 説明書
仕様書
SDS 法規制
SCQ101/QPX101 SCQ-101とQPX-101のセット ¥99,500 -20℃ なし

用途

●リアルタイムPCR用のcDNA合成

説明

SuperPrep® Cell Lysis & RT Kit for qPCR [Code No. SCQ-101]は、リアルタイムPCRによる遺伝子発現解析のための細胞溶解試薬(Lysis Reagents)と逆転写反応試薬(RT Reagents) からなるキットです。96ウェルプレート等で培養した細胞から、逆転写反応の鋳型として利用可能なRNA を含む細胞ライセートを簡便に調製することができます。さらに、本キットに含まれる逆転写反応試薬は、この細胞ライセートからの逆転写反応に最適化されています。本キットにより、簡便、迅速に培養細胞からリアルタイムPCR用の鋳型cDNA の合成が可能であり、ハイスループットアッセイに向きます。
SuperPrep® Cell Lysis Kit for qPCR [Code No. SCQ-201] は、細胞溶解試薬 (Lysis Reagents) の別売品です。弊社のRNA-direct ® Realtime PCR Master Mix [Code No. QRT-101, QRT-201] 等の1-step リアルタイムPCR 試薬を用いる解析(簡易測定)にもご使用になれます。

特長

●RNA精製不要

細胞をPBS(-)で洗浄後、Lysis Solution(gDNA Remover添加)を細胞に添加、懸濁し、室温で5分間インキュベートすることによって、細胞溶解とゲノムDNAの分解を同時に行います。反応停止はStop Solutionを添加して処理するのみで、熱処理は必要ありません。
逆転写反応は、細胞ライセート(希釈不要)を加え、25分間インキュベートします。

●ライセートから高品質なcDNAを合成

最適化されたバッファー組成により、RNase 等の細胞成分によるRNAの分解を効果的に抑制し、cDNA合成における夾雑成分の影響を最小限に抑えます(調製したRNAは氷上で2時間安定です)。また、DNase I 処理後にcDNA合成を行うことから、ゲノムDNAのコンタミの少ない高品質なcDNAを合成することができます。逆転写試薬は弊社の高効率逆転写酵素「ReverTra Ace®」をもとに最適化されたマスターミックス*となっており、簡便・高効率にcDNA合成を行うことができます。合成したcDNAは長期保存可能です。
本試薬は、幅広い種類の細胞を用いるアッセイに使用可能です。表の代表的な細胞について適用できることを確認しています。
*マスターミックスにはランダムプライマーとOligo dTプライマーが最適比率で混合されています。


 

●ハイスループット解析のバラツキ低減

プロトコールから少量の分注工程や希釈工程を減らすことで、ハイスループット解析におけるバラツキを低減しました。また、細胞溶解時のピペッティング操作を無くし、DNase I処理を並行して行うことで操作性を向上させました。DNase Iの反応の停止はStop Solutionを加えるのみで、RNAを不安定化する加熱工程などは不要です。
 

●さまざまなリアルタイムPCR試薬と組み合わせて使用可能

さまざまなリアルタイムPCR試薬(SYBR™ Green I、TaqMan®アッセイ両方に対応可能)と組み合わせて使用可能です。また、弊社THUNDERBIRD® qPCR Mix[Code No. QPS-101、QPS-201]等と組み合わせて用いることによって、培養細胞から簡便かつ高精度の遺伝子発現解析が可能であることを確認しています。
さらに、弊社RNA-direct ® RealtimePCR Master Mix[Code No. QRT-101、QRT-201]等の1-stepリアルタイムPCR試薬と組み合わせる簡易アッセイも可能です。

実施例

1.精製RNA と細胞ライセートでのCtの相関の検証

SuperPrep® Cell Lysis & RT Kit for qPCR を用いて、HEK293 細胞 2.5×104 cells からcDNA を合成しました(40 μL反応系)。また、HEK293 細胞から抽出したTotal RNA 66.6ngからReverTra Ace® qPCR RT Master Mix [Code No. FSQ-201]を用いてcDNA 合成(40 μL反応系)を行いました。その後、それぞれのcDNA を鋳型にTHUNDERBIRD® SYBR™ qPCR Mix[Code No. QPS-201]を用いて15種類のHouse Keeping GeneについてリアルタイムPCRを行い、得られたCt値の相関性を検証しました。
その結果、今回解析した15種類の遺伝子において、精製RNAと細胞ライセートを用いた解析に良好な相関が認められました。

2.バラツキを考慮したアッセイ精度の評価

HeLa S3細胞を96ウェルプレートに2×104cells/wellずつ播種し、100nM phorbol 12-myristate 13-acetate(PMA)を加えて24時間インキュベートしました。その後、PMA処理した12ウェル、未処理の12ウェルについてPBS(-)で細胞を洗浄し、SuperPrep® Cell Lysis & RT Kit for qPCRで処理してcDNA合成を行いました。このcDNAを鋳型にTHUNDERBIRD® Probe qPCR Mix[Code No.QPS-101]を用いてIL-6、IL-1β、β-actin遺伝子についてTaqMan®プローブアッセイを行いました(n=12にて実施)。同様にA社同等品を用いてリアルタイムPCR解析を行いました(逆転写反応試薬とリアルタイムPCR試薬もA社キット付属品を使用)。IL-6、IL-1β遺伝子のCt値をβ-actin遺伝子で補正し(ΔCt)、PMA処理の有無の差(ΔΔCt)を算出しました。続いてZ’-factorを算出し、比較を行いました。



この結果、いずれもZ’-factorとしてはアッセイ系の質の目安となる0.5をクリアしましたが、SuperPrep® Cell Lysis & RT Kit for qPCR、THUNDERBIRD® Probe qPCR Mix[Code No. QPS-101]を用いた実験において、A社の試薬と比較して高いZ’-factorを示し、アッセイ系としてよりバラツキが少なく良好であることが分かりました。


 

3. RNase活性が強い細胞における解析効率の検証

単球由来の細胞株U937は比較的RNaseの活性が高く、細胞溶解液を用いるアッセイは困難であるとされてきました。本実験では、U937細胞1×104、1×103、1×102、1×10cellsから調製した細胞ライセート8μL を用いてcDNA合成(40μL 反応系)を行った後、THUNDERBIRD® SYBR™qPCR Mix[Code No.QPS-201]を用いて、β-actin遺伝子についてリアルタイムPCRを行いました。
同様に、A社同等品を用いて同様のアッセイを行いました(逆転写反応試薬とリアルタイムPCR試薬もA社キット付属品を使用)。また、同じサンプルから精製したTotal RNAの相当量を用いて解析を行いました。(ReverTra Ace® qPCR RT Master Mix[Code No.FSQ-201]、THUNDERBIRD®SYBR™ qPCR Mix[Code No.QPS-201]使用)。
この結果、弊社品での解析においてのみ、精製RNAを用いた場合同様に高い直線性を示しました。

実施例4. 浮遊細胞の96ウェルプレートアッセイおよび遺伝子発現解析の事例

実施例5. 細胞ライセートの氷上安定性の確認

製品内容
【SCQ-101】  
(Lysis Reagents)  
Lysis Solution  5.5mL×1本
Stop Solution 1,100μL×1本
gDNA Remover 33μL×1本
RNase Inhibitor 55μL×1本
   
(RT Reagents)  
5×RT Master Mix 860μL×1本
5×RT Master Mix no-RT control 86μL×1本
Nuclease free Water 1,000μL×3本
   
【SCQ-201】  
Lysis Solution 5.5mL×1本
Stop Solution 1,100μL×1本
gDNA Remover 33μL×1本
RNase Inhibitor 55μL×1本


※SCQ-101につきましては、THUNDERBIRD® Probe qPCR Mix[Code No.QPS-101]THUNDERBIRD® SYBR™ qPCR Mix[Code No.QPS-201]とのセット販売品もございます。

基本反応条件


細胞をPBS(-)で洗浄
    ↓
以下の割合(1反応分)でLysis SolutionにgDNA Removerを添加
Lysis Solution    49.7μL
gDNA Remover   0.3μL
    ↓
細胞が入った各ウェルにLysis Solution (gDNA Remover含有)50μL添加
    ↓
30秒間振とう後室温で4分30秒インキュベート
    ↓
以下の割合(1反応分)でStop SolutionにRNase Inhibitorを添加
Stop Solution      9.5μL
RNase Inhibitor   0.5μL
    ↓
各ウェルにStop Solution(RNaseInhibitor 含有)10μLを添加
    ↓
30秒間振とう後、室温で1分30秒インキュベート
    ↓
氷上

<逆転写(RT)反応>
以下の割合(1反応分)でRTマスターミックスを氷上で調製。
5x RT Master Mix        8μL
Nuclease-free Water  24μL
    ↓
32μLずつ分注
    ↓
ライセートを8μL添加
    ↓
37℃, 15min.
50℃,   5min.
98℃,   5min.(酵素失活)

ワンポイントアドバイス

● 一度に処理できる細胞数
細胞数が多すぎると、不十分な溶解やRT-PCRの阻害、ゲノムDNAの不十分な分解につながる可能性があります。本試薬では一般に10〜7x104 cellsの細胞サンプルを処理することが可能ですが、細胞の種類によって多少異なります。104 cellsを目安としていただくか、予備実験で上限を確認いただくことをお勧めいたします。

● RNAを含むライセートの安定性
細胞の種類によってはRNaseの活性が強く、処理後もRNase活性が残存する可能性がありますので、速やかに逆転写(RT)反応を行い、cDNA化することをお薦めいたします。一時中断される場合はサンプルを氷上に移して待機させてください。待機時間としては2時間を目安にしてください。

FAQはこちら →

   トラブルシューティングは
こちら

English Page

※ 法規制について
毒: 毒物及び劇物取締法[医薬用外毒物]
国: 国民保護法[毒素]
劇: 毒物及び劇物取締法[医薬用外劇物]
組: カルタヘナ法(遺伝子組換え生物等の使用等の規制による
危: 消防法[危険物]
   生物の多様性の確保に関する法律)
P: PRTR法(化学物質排出把握管理促進法)[届け出義務物質]
申: ご購入時に申込書の提出が必要な製品
労: 労働安全衛生法[通知または表示義務物質]
なし: 上記法令や申込書の提出に該当しない製品

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